2025Sシラバス
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初年次ゼミナール理科 31554 木 3 授業の目標・概要 より豊かな社会を実現するためには、社会と工学が共創する必要があります。建築を対象に、より豊かな社会とは何か、それを実現するには何が必要かを具体的に検討することで、社会と工学の共創の重要性を理解することを目的とします。 発表内容とそれを踏まえて作成する提出物によって評価する。 成績評価方法 授業のキーワード 建築、社会 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31572 木 3 授業の目標・概要 生命は、DNA → RNA → タンパク質 という遺伝情報の流れに基づいて機能を維持しています。この流れは「セントラルドグマ」と呼ばれ、大腸菌のようなバクテリアからヒトに至るまで保存されている、生命の根幹をなすシステムです。しかし、生命の世界ではこのシステムがただ一方的に働くのではなく、セントラルドグマを巧みに利用し、時には破壊し、改変する戦略が数多く存在します。 例えば、ウイルスは宿主の細胞に侵入し、セントラルドグマを乗っ取り、自らのゲノムを転写・翻訳させることで増殖します。さらに、ウイルスは宿主に気づかれないように振る舞いながら、セントラルドグマのプロセスを標的にして自身の複製を最適化します。また、細胞同士の戦いも存在します。カビや放線菌などの微生物は、抗生物質を生産し、標的となる細菌のRNA合成やタンパク質合成を選択的に阻害することで競争に勝ち残ります。 このように、生物は生存戦略の中で、セントラルドグマのプロセスを活用し、操作し、あるいは抑制することで生き残りをかけています。 本講義では、これらの戦略についてディベートを通じて考察し、さらにその知識を応用し、「この戦略を利用して新しい医療技術やバイオテクノロジーを設計するならどうするか?」 を探究します。例えば、「ウイルスの巧妙な戦略と抗生物質のターゲットはどちらが優れているか?」、「セントラルドグマを改変すれば、新しい治療法が生まれるのか?」、「人工的にデザインしたRNAを使い、細胞の働きを制御することは可能か?」といった問いは生命科学の未来予想図の礎になることでしょう。これらの問いについて議論し、最終的には実際に応用するための戦略デザイン を行い、分子生物学の基礎と応用を統合的に学びます。 本講義では、生命の基本原理であるセントラルドグマを軸に、ウイルス、抗生物質、RNA技術などがどのようにこのシステムを利用・阻害し、応用されているかを理解します。さらに、ディベートを通じてこれらの生存戦略を分析し、最終的にはそれを応用・実用化するための技術デザインを行います。単なる理論学習ではなく、科学的思考力・論理的議論力・応用設計能力 を鍛えることを目的とします。 出席、積極的な議論への取り組み、発表を中心に初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード セントラルドグマ、RNA、タンパク質合成、RNA工学、mRNAワクチン 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 豊かな社会を実現する建築を どのように作るか? セントラルドグマを巡る生存戦略の 理解と応用デザイン 糸井 達哉 鈴木 勉、大平 高之、 長尾 翌手可、 穐近 慎一郎、石黒 健介 工学部 工学部

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