初年次ゼミナール理科 31517 水 4 授業の目標・概要 (授業の背景) 薬学部では、生命現象の理解を究めつつ、創薬を視野に入れた基礎研究を行っています。生命現象を深く理解するためには、生物を構成する最小単位である細胞について詳しく理解する必要があります。細胞のことを詳しく知る方法として、正常な細胞と異常な細胞を比較して、その違いがどこから生じているのかを調べることは、とても有効な手段です。数多ある病気の原因は様々ですが、究極的には特定の細胞の機能異常が病気を引き起こしているとみなすことができます。逆に言えば、病気の原因を探ることで、正常な細胞の本来あるべき姿を理解する上で手がかりにもなることを意味します。 (授業の目標) 本ゼミナールでは、創薬の対象となりうる各種の病気やその発症原因について学習しながら、正常な細胞の姿の一端を学ぶことを目的とします。さらに、疾患を治療するためには、どのような戦略を取り、どのような創薬ストラテジーがあるのかということをグループで考え、プレゼンテーションも行います。一連の作業を通じて文献やデータベースの探索方法、論文読解、グループディスカッションの仕方、わかりやすいスライドの作成・発表方法などの習得も目指します。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード 論文読解型・問題解決型、生物学/薬学、細胞生物学、分子生物学、創薬、グループワーク 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構 Educational Transformation 部門・若杉桂輔・宮島 謙編 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31518 水 4 授業の目標・概要 授業の概要: 「分子」は化学物質の基本的な構成単位であり、生命活動や機能の発現において中心的な役割を担っています。生命や分子を「化学」の視点から眺め理解することは、我々自身やまわりの現象を深く知る上で欠かすことができません。 わたしたちは「化学」の力を使って、自らの創造力を「分子」をデザインすることにより具現化することができます。それによって生命現象の理解や病気の治療法を考案したり、自然界にはない新たな機能を持つ分子や素材を生みだしたりすることが可能となります。 本ゼミナールでは、機能性分子や触媒に焦点を当て、様々な課題を解決するために、化学や分子の視点からどのようにアプローチし、どのようにアイディアを具現化するかについて、文献調査やディスカッションを通じて主体的に考え、オリジナリティの高い提案を行うことを目標に進めていきます。 具体的には、現在人類がかかえる課題(環境・資源・エネルギー問題など)を化学の力で解決する分子・手法のデザインに挑戦します。われわれがどのような問題に直面し、化学がどのようにそれらに立ち向かっていけるのか、考えてみましょう。現在までにどのようなアプローチで研究がなされてきたのか調べるなかで、自分のアイディアを提案していきます。各自のアイディアをグループ内で議論し、発表を行います。世界を救う、自分たちだけの化学を創りましょう。 授業の目標: ・解決すべき問題に対して自ら課題を設定し、解決法を提案する主体性を育成する。 ・グループによる課題設定、進捗状況の共有、プレゼンテーションの実施、質疑応答といった共同作業のスキル、またグループワークにおける主体的な関わり方を身に付ける。 ・自然科学の研究技法を通じた論理的思考法・批判的思考法、建設的な議論の組み立て方を身に付ける。 ・有機化学の基礎的知識・思考法を身につける。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード 炭素資源、水資源、エネルギー問題、CO2、分子変換、低環境負荷 教科書 ガイダンス 授業中に指示をする。/Will specify at class time 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 薬学を支える生物学の役割と貢献 化学で創る未来 科学の技法 第2版:東京大学「初年次ゼミナール理科」テキスト 東京大学出版会 河野 望、小松 徹、 可野 邦行、國屋 敬章 野崎 京子、金 雄杰、 高橋 講平 薬学部 工学部
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