2025Sシラバス
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大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 この授業では、普段何気なく使っている「世界観」という言葉および概念を再検討し、「世界観」というものがどのようにして生み出されるのか、「世界」と「世界観」はどのような関係にあるのか、言説や表現によって「世界観」が生み出されて「しまう」ことの責任をどのように引き受けていくべきなのか、…といった問いに挑んでみたい。 授業では、こうした問いに向き合うための比較的わかりやすい例として、美術における「世界観」の表出の最たるものとしての遠近法を扱い、遠近法について論じた二つの文献(日本語訳)を講読する(授業計画欄参照のこと)。毎回担当者を割り当て、章ごとに内容を報告してもらう。講読する二つの文献は美術を主題としてはいるが、その射程には哲学・神学から数学や科学まで含まれている。学問分野の枠組みにとらわれることなく、受講者それぞれの多様な関心や視点に基づいて豊かな議論を行っていきたい。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】文献批評型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 初年次ゼミナール文科 31650 木 3 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 遠近法、美術史、空間論、ロシア思想、20世紀の思想 教科書 ガイダンス プリントを配布する。/Will distribute handouts 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 「世界観」を問い直す 細川 瑠璃 社会・社会思想史

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