2025Sシラバス
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か (自由自主の企画系ゼS 1年 文科 理科 2年 文科 理科 時間割コード 全学自由研究ゼミナール 31743 授業の目標概要 日本は国土面積の7割近くが森林で覆われています。その40%に当たる1,000万haが人工林です。人工林は管理をし続けないと、健全性を保つことができず、また、収穫し、再造林しなければ若返り(更新)が担保されません。それらを担うのが林業です。 その林業を日本は放棄して良いのでしょうか? 林業を取り巻く環境は非常に厳しいものです。現在の日本において、林業には全方位に解決しなくてはならない問題があると言っても過言ではありません。林業従事者が少ない問題、森林所有者の問題(500万haにおよぶ森林が私有地であり、所有者の3/4は5ha以下の小面積所有、そして所在不明案件が10万件に及ぶなどの問題)、獣害の問題、コストの問題(大型草本の問題や獣害の問題とも関係する)など、枚挙すれば切りがありません。 そういった状況にある「林業」について考えてみたい、考える必要を感じる、重要なんだろうけどどこか他人ごとになってしまう、という普通の東大生に「皆で考える」場を提供するゼミにしたいと思っています。 それらについて、ただ考えるだけでなく、考えたことを交流させる「場」を本ゼミに実現させて、それを拡大して学園祭にも「場」を作り広げることを一つの具体的な目標とします。 そういった問題一つ一つへの理解と、社会全体に理解を広めることが、日本が林業を手放すという選択肢を選択しないために不可欠なことなのでしょう。 企画系自由研究ゼミはこれまで、学園祭においてイノシシピザやイノシシソーセージの燻製を来訪者に提供する取り組みを通して、体験ゼミ「伊豆に学ぶ」で扱ったイノシシ被害の問題が南伊豆地域に存在していることを伝えてきました。 その活動を発展する形で、垣根を低く設定して林業についてじっくり考えて発信するゼミを立ち上げることにしました。 講義タイトルにはあえて「日本は林業を放棄してよいのか」と書きました。もちろん放棄してよいとは考えていません。 このゼミナールでは自律的に企画することが重要になります。自分から社会に発信することを通して、深く考える力や行動する力を涵養してもらいたい。 この自由研究ゼミの目標は「林業問題」の解決に向け政策提案することではありません。政策提案することを目標としてしまうと、あたかもその提案によって解決できるかの如く話をまとめることが目的になってしまうからです。 複雑な問題に対して何とか「解(のようなもの)」を捻り出して政策提案することではなく、複雑な問題とじっくりと向き合い、向き合ったことを社会に向けて発信することを目的とします。 このゼミでは五月祭・駒場祭に「日本は林業を放棄してよいのか」と発信する企画を打ち出します。問題の本質が何であるのかを一緒に考えるきっかけを提供するのがこの企画の狙いです。 学園祭企画を創作していきましょう。 ※少し気になった方は、ガイダンス(初回講義)だけでもどうぞ。 ※学園祭に自分たちの企画を出展することを本ゼミの最終目標とする ------------------------------------------------------------ ※このゼミは4月10日(木)18:45~20:00にZoomで行われる農学部合同説明会への参加を予定しています。 ZoomのURLは後日周知いたします。 ------------------------------------------------------------ 授業中の取り組み姿勢、企画立案および企画実行の取り組み姿勢、責任ある行動を重視する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第一回授業日に行う。/Will conduct guidance at first time 成績評価方法 教科書 ガイダンス 開講 日本は林業を放棄してよいの_日本国民は国土面積の25%に及ぶ人工林をどうする講義題目 ミ) つもり? 担当教員 鴨田 重裕 所属 農学部 曜限 単位 対象 集中 2

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