大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 この授業では、九鬼周造の『「いき」の構造』(1930)を対象に、テクストの読み方を学ぶ。この書物は、きわめて濃密に書かれた哲学書でありながら、そのテーマの広がりや流麗な文体によって、一般の読者にも訴えるものとなっている。同時に、こんにちの目で読み返したとき、そこにさまざまな論理的瑕疵が存在することも事実である。いずれにせよ、テクストを批評的に読むという大学での学習の導入として、同書は格好の対象である。 授業の前半では、各章ごとに担当者を決め、『「いき」の構造』を精読する。後半では、同じく担当者を決め、関連文献や二次文献の紹介・要約を中心に行なう。いずれにおいても、参加者には割り当てられた課題の分担と、討議への積極的な参加が求められる。これらの作業を通じて、学術的な調査方法の基礎を身につけることが、本授業の最大の目的である。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 初年次ゼミナール文科 31639 水 4 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード いき、美学、日本思想、京都学派、九鬼周造 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 九鬼周造 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31640 水 4 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 経済、経営、金融、保険といった社会科学分野において、非確定的な現象を整合的に理解するため、たびたび確率統計モデルが用いられる。この授業では、講義・輪読・演習問題を通して確率統計の基礎事項を学び、数値実験・プレゼンテーションを通して特定の結論を導く技能を身に着けることを目指す。 【学術分野】経済・統計 【授業形態】ディシプリン型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 高校で微分積分を履修していることを前提として授業を実施する。 成績評価の際に微分積分未履修者への配慮は行わない。 微分積分未履修でこの授業を抽選登録する場合は、少人数授業開始までに自主的に既修者のレベルまで勉強しておくこと。 This course proceeds on the basis of basic calculus. Strictly no special consideration will be given to those 成績評価方法 授業のキーワード 確率モデル、統計科学、数値実験、個人発表 教科書 ガイダンス 授業中に指示をする。/Will specify at class time 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 九鬼周造『「いき」の構造』を読む 確率入門 「いき」の構造 講談社(講談社学術文庫) 978-4-06-159627-6 第3回の授業までに用意すること。 星野 太 河合 玲一郎 哲学・科学史 経済・統計
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