大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 江戸時代、旅する異色の儒者海保青陵が、初の江戸勤務が決まった金沢の友だちの若侍のために、東都暮らしのノウハウに蘊蓄を傾けた一書『東贐(あずまのはなむけ)』は、現代でも「活きた江戸学」と評されながら、あまり知られていない。この授業では、研究の習練として、注釈をつける作業を通じてこの小さな本の解読を試みたい。さらにこの本をきっかけとして江戸という世界の解読を試み、そこで生きた人びとの哲学に耳を傾けたい。 【学術分野】社会・社会思想史 歴史学 国文・漢文学 文化人類学 人文地理学 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と最終論文とで判断する。 江戸時代に書かれた「活きた江戸学」の書初年次ゼミナール文科 31608 月 4 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード (1行1ワードで入力してください)、江戸時代、江戸、海保青陵、『東贐』、注釈 教科書 ガイダンス プリントを配布する。/Will distribute handouts 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31609 月 4 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 今日、民主主義の危機が指摘される事態は少なくないが、かかる事態の中ではしばしば、激しく対立する勢力の双方が、自分たちこそ民主主義を体現していると主張する、という状況が観察される。かような状況は、民主主義なるものに価値があるという理解が広く共有されていること、にもかかわらず民主主義とは何かについて共通の了解が必ずしも存在しないこと、を示していよう。実はこのことは最近になって生じたわけではなく、それに伴って法学・政治学における議論の蓄積も存在するところである。 本授業では、民主主義についての議論の中で最も挑発的な論者と言い得る、カール・シュミットの著作を(日本語訳を用いて)会読する。カール・シュミットは20世紀ドイツの憲法学者にして政治理論家であり、その影響は法学・政治学にとどまらないが、彼自身の経歴の変転もあって危険視され、またそれ故に妖しい香りで少なからぬ人々を魅了してきた存在である。このような「取扱注意」の素材こそ、大学という場で丁寧に扱い方を学び、その潜勢力・射程・限界を慎重に吟味するにふさわしかろう。 【学術分野】法・政治 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード 民主主義、憲法、法理論、政治理論、政治神学 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 現代議会主義の精神史的状況 他一篇 著者(訳者) カール・シュミット(樋口陽一訳) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 『東贐』を読む カール・シュミットを読む 岩波書店 9784003403013 徳盛 誠 酒井 智大 国際交流センター 法学部 グループ1 1年 文一二(4,6-7,28)文三(4,16,18)
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