2024Sシラバス
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初年次ゼミナール理科 授業の目標・概要 グループに分かれて、核反応(つまり、原子力発電・核融合・量子ビーム等)を利用した新しいシステムを提案してもらうことをプロジェクトのゴールに設定し、その過程で巨大で複雑なシステムを対象とした研究を行うために必要な素養を身に着けます。 核分裂技術は、これまでもっぱら発電を目的として応用されてきましたが、最近ではほかの様々なアプローチ(動力としての利用、熱源としての利用、放射線を使った物質の改質、など)への産業界の関心も高まってきています。また、原子力はさまざまな学術領域を集めた「総合工学」としての特徴を持ちます。 原子力を例題とすることで、様々な分野に応用可能な基盤的なスキルを身につけましょう。例えば、 東大には論文検索用のツールが完備されています。しかし、論文化されていない技術情報(例えば、原子力システムの具体的な設計、原子力に関連した国内外の法令、原子力に対する人々の意見、等)は、どのように集めたら良いのでしょうか? 研究不正と認定される行為をしないのは当然として、自分たちの研究成果が社会に与える影響も真摯に考える必要があります。研究活動に関係した倫理上の問題に、どのように取り組めば良いでしょうか? 多くの研究は「グループ」で実施されます。一人で集中した方が効率的ではないですか? グループワークから創発を得るには、どのようなやり方をすれば良いでしょうか? 科学的なプレゼンテーションの原則とは何ですか? それはどのように他の領域でも使えるでしょうか? 数回のレポートで評価します。 成績評価方法 授業のキーワード システム創成、原子力、核融合、量子ビーム、総合工学 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 授業の目標・概要 物理学では、様々な現象の中に法則性を見いだして、それを数学的に記述します。また、その数学から予想される現象は、実験的に確かめられます。こうした過程の中で、それまで思いもしなかった応用が見つかることがあります。例えば、量子力学の応用としての量子コンピュータなどです。 この授業では、基礎となる数学を学び、物理の記述にどう生かされるのかを調べ、受講者同士の議論を通して理解を深めます。文献の検索、発表資料の作成、科学的な内容でのコミュニケーションの経験を積みます。最終的には、4名程度のグループに分かれて、興味のあるテーマを自ら設定し、他の受講者の前で発表してもらいます。物理に関連していれば基本的にどんなテーマでもよいので、面白い発表を期待しています。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、数学/物理学/量子力学、相互学習、サイエンスコミュニケーション、グループワーク 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構 Educational Transformation 部門・若杉桂輔・宮島 謙編 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31524 火 3 核反応を使って新しい価値を創れるか? 31525 火 3 物理のための数学ゼミ 科学の技法 第2版:東京大学「初年次ゼミナール理科」テキスト 東京大学出版会 村上 健太 遠藤 護 工学部 工学部

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