初年次ゼミナール理科 授業の目標・概要 (授業の概要) 化学は我々の生活を豊かにする様々な物質をつくることに貢献しています。その過程においては、地球規模の環境問題や公害問題など様々な環境問題を引き起こし、また現在でもそれらの要因となっている例も少なくありません。一方で、環境に優しい化学のものづくりを目指したグリーンケミストリーやサステナブルエンジニアリングといった考え方が生まれ、近年の環境問題への関心の高まりからそれらの重要性はさらに高まっています。 このゼミナールでは、環境に優しいものづくりを目指す化学の考え方を学び、それを活用して、課題の発見と解決策の提案ができるようになることを目標とします。 まず前半で、ある化学製品の合成プロセスを例として取り上げ、それが環境に優しいかどうかをどのように考え、評価し、改善策を提案するかについての基礎的な考え方を、議論や演習を通じて身につけます。 後半では、グループごとにテーマを設定し、対象とするものづくりの評価と改善策の提案に取り組んでもらいます。テーマについてもグループで議論して設定してもらいます。身近な化学製品に注目するのも良いですし、化学のものづくりを幅広に捉えた対象(例えばエネルギーや料理など)に設定するのでも構いません。 (授業の目標) ・環境に優しいものづくりを目指す化学の考え方に触れ、課題の発見と解決策の提案ができるようになる ・自身の考えを他人に伝え、また他人の考えを理解し、それらを課題解決等に役立てるコミュニケーションの基礎を身につける 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、工学/化学システム工学、環境学、化学製品、グループワーク 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 授業の目標・概要 現在,地球の気候は1960年代から2020年の間に1.25℃の気温上昇という著しい温暖化を記録しており,2100年には2℃に達する可能性すらあります.また,地球平均の温暖化だけでなく,極域気温増幅、氷床融解、海洋の酸性化,海面水位上昇,海洋貧酸素化といった海洋の変化も顕在化しつつあります.このような気候変動は,地球の歴史の中で起こった変動に比べてどの程度「異常」なのでしょう.このゼミナールは,大気海洋研究所所属の教員2名のリードのもと,現在の気候変動を知り,様々な側面から掘り下げて考えるとともに,その地球史の中での位置づけを考える機会を提供します.「能動的」な学びの過程を通じて,皆さんに「研究」の初歩を体験してもらうことを目指します.気候や海に関する予備知識は必要ありません.地学について学んだことのない方の履修も歓迎します. 本授業で主に行うのは,調べる,まとめる,発表する,議論する,といった作業です.この中でも,特に「議論」に重点を置きます.教員の講義を学生が聞く時間は必要最小限にし,学生が主体的に参加し進めてゆく授業となります.授業時間の多くを,グループディスカッションやプレゼンテーションの作成,それを用いた発表や討論などに費やします.上記の要素の中の「調べる」については、宿題として行うこともあります. このゼミナールは,大気海洋研究所に所属する,気候モデルを使って過去や将来の気候変動メカニズムを調査する研究者(阿部彩子、吉森正和)が担当します. 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード 地球と生命の歴史、気候変動、海洋、物理・地学・化学・生物、議論・調査・発表 教科書 ガイダンス 授業中に指示をする。/Will specify at class time 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構 Educational Transformation 部門・若杉桂輔・宮島 謙編 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31518 火 1 環境に優しい化学のものづくりを考えよう 31564 火 1 地球史から気候変動を考えよう 科学の技法 第2版:東京大学「初年次ゼミナール理科」テキスト 東京大学出版会 秋月 信 阿部 彩子、吉森 正和 工学部 大気海洋研究所
元のページ ../index.html#73