授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 アメリカ合衆国では、日本に暮らす私たちの目から見ればなぜ?と首を傾げたくなる政治や社会の諸現象が起きている。とくに大統領選挙が実施される本年は、アメリカ政治や大統領候補者に関する時事報道が増え、たとえば人工妊娠中絶に関して前例を覆す立場をとった最高裁判所判決が出たことを受けて中絶の権利を州憲法の修正条項として採択した州があることや、前回の大統領選挙の結果を認めていない元大統領が再選を企図していることなど、どこかで耳にしたことがあるかもしれない。こういった事象は、なぜ、どのような原因により起きているのだろうか、またいかなる効果や帰結を社会にもたらしているだろうか?本授業ではアメリカの政治と社会に関する事象について、なぜ起きるのか、あるいは他の国や地域で起きている似た事象と比べてどのような差異や共通点があるのかを、社会科学的に説明し分析することを試みる。また文献の講読、ゼミ内での口頭報告や討論、小論文の執筆を通じて、大学で必要とされる学問上の色々なマナーを身につける。 【学術分野】法・政治 【授業形態】ディシプリン型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 履修者は報告を二度担当する。一回目は課題文献についてのグループ報告、二回目は各自の小論文についての単独中間報告。 小論文課題に関する詳細な指示は授業内で与える。 成績評価方法 授業のキーワード アメリカ政治、大統領選挙、民主主義、社会科学 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 久米 郁男 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31757 金 3 アメリカ合衆国を対象とする社会科学分析 原因を推論する -- 政治分析方法論のすゝめ 有斐閣 4641149070 平松 彩子 教養教育高度化機構 初年次ゼミナール文科
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