2024Sシラバス
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成熟社会における民主主義と現代社会の諸問31742 火 4 31743 火 4 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 私の教養学部での授業担当は社会思想史であり、とくに近現代の政治思想を扱っている。この初年次ゼミでは社会思想・政治思想の観点から現代社会を把握するための入門的な授業を行いたい。本年度のテーマは「成熟社会における民主主義の諸問題」として、高齢化が進み将来の人口減少が見込まれる先進諸国の、これまでにない問題との直面を取り上げる予定である。1)成熟社会ではこれまでになく利害が多様化し、階層(貧富の差)や年齢(高齢者と若者)、ジェンダー、地域(大都市と地方)などの対立が顕著であり、政治社会共同の利益が見いだされにくくなっている。こんななかで政治に出来ることは限られて来るが(経済の停滞による財政赤字もあって)、政治の無能が問題にされ、政治不信が強まる傾向にある。政治不信の克服はあるのか、政治は何のためになされるのかを考え直す必要がある。2)次にこれまでの政治的対立構図(右と左、保守とリベラルなど)が限界に直面し、与党も野党も支持率を落として無党派層が増大している。政治的対立構図の歴史的変容および将来的に考えられるあり方を検討したい。3)より広く民主主義を取り巻く文化的・自然的要因を考えたい。ここには移民など多文化状況、エコロジー的制約、大災害への対処、メディアとテクノロジーの政治への影響、などが含まれる。もちろんこれ以外でも構わない(たとえば宗教と社会なども)。共通に読む書物は現時点で未定だが、参加者の希望を聞いたうえで、上記のテーマに関係する書物を選びたいと考えている。また第1回の説明会でも補足する。 【学術分野】 社会・社会思想史 【授業形態】 文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する 成績評価方法 授業のキーワード 民主主義、政治不信、保守とリベラル、テクノロジーと政治、環境と政治 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 哲学の古典を原典に即しながら丁寧に読み解いていく力を身につけていくことを目標とします。具体的には、西洋を代表する哲学書の一つであるトマス・アクィナス(1225-1274)の『神学大全』を、日本語訳で講読します。テーマは「感情について」です。一人では読み解きにくい哲学書を読み解くための技法を、みなさんが毎日抱く具体的な「感情」という身近なテーマに即しながら説明していきます。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する 成績評価方法 授業のキーワード 哲学、倫理学、キリスト教、感情 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 山本芳久 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 題についての多面的考察 哲学の古典を読む 『世界は善に満ちている: トマス・アクィナス哲学講義』 新潮社 978-4106038617 森 政稔 山本 芳久 教養教育高度化機構 教養教育高度化機構 初年次ゼミナール文科

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