時間割コード 40290 S2 授業の目標概要 成績評価方法 教科書 ガイダンス 開講 続伊豆に学ぶ エネルギーの森作り 早生樹を植えて、あなたもちょっとSDGsに参加してみませんか ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 【注意】この授業は開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意すること。 【注意】本ゼミは千葉県にユーカリ苗の植林を実施します。リモート受講はできません。 我が国の一次エネルギー自給率は11%ほどでとても低い。全方位でエネルギー自給率を上げる取り組みがなされるべきです。 洋上風力や太陽光パネルは参加するにはちょっと敷居が高いかも知れない。学生のあなたにも手軽に参加できるSDGsの取り組みがあります。 それは早生樹植えて、エネルギーの森を作ること。 昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山に柴刈りに・・・ このよく聞く昔話の冒頭にもあるように、人類は長い歴史の中でずっと森林資源をエネルギー利用してきました。 70年前くらいに燃料革命が起こり、先進国と言われる国々では主に化石燃料が重用されるようになり、森林資源がエネルギー利用されることはほとんどなくなりました。その結果わが国では薪炭利用されていた雑木林は放置され、ドングリを着ける木々が巨大化して、様々な問題(カシノナガキクイムシの蔓延や獣に栄養豊富なドングリを供給するなど)の原因になっています。 第二次大戦後、木質資源の枯渇を背景とした拡大造林によってスギ・ヒノキ・カラマツの針葉樹人⼯林の面積は倍増し、1000万haに及びました。木質資源の需要を見込んで拡大造林をおこなったのですが、現在は住宅着⼯件数は減少し、木質資源がだぶついています。1000万haの人⼯林を抱えた状況では、需給バランスが悪いと言わざるを得ない状況です。 伐期を迎えたスギ林を伐っても使う当てがない、つまり人⼯林が余っているという状態が見えてきています。 話を変えます。2019年に千葉県に上陸した台風15号を覚えているでしょうか。家屋の損壊もさることながら、大停電が起こり、なかなか復旧できなかったことは大きな衝撃でした。停電の復旧が進まなかった原因として、溝腐れ病を患ったサンブスギが至る所で倒れて電線に掛かってしまったといいます。溝腐れ病で材質が悪く使い物にならないために、山野に放置されてしまったことが原因です。誰が悪いと言えるものではありませんが、森林資源を利用しないまま放置すれば、同様の大停電を繰り返す可能性が高いことは自明です。 この体験ゼミの背景には、そのサンブスギをバイオマス発電の燃料として活用する取り組みがあります。これは自明の負の遺産とちゃんと向き合う取り組みとして評価することができます。使い道が無いサンブスギも燃やせば発電の足しになります。バイオマス発電が動いていることの重要性を垣間見る思いがします。 皆伐した跡地をどうするか? また、スギを植える? スギが余っていることは上述した通りです。 同じサンブスギを植えれば、また溝腐れ病を患う可能性があります。 あなたなら、もう一度スギを植えますか? 今回は皆さんに早生樹ユーカリ植栽に参加してもらうことにしました。 スギ・ヒノキではなく ドングリを着けるコナラ・クヌギでもなく ユーカリを植えるということが、どういうことであるか、是非、じっくりと考える機会にしてください。 持続可能なゴールが見えるでしょうか? ------------------------------------------------------------------------------- ※このゼミは以下の日程で行われる農学部合同説明会への参加を予定しています。 【日程】2023年4月18日(木)18:45~19:45 @駒場キャンパス1313教室もしくは1323教室を予定(教室の確定は3月下旬頃) ------------------------------------------------------------------------------- 積極的に活動に取組む姿勢を最重視する。加えて事後レポートの内容で評価する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 特定日に行う。/Will conduct guidance at another time 講義題目 担当教員 鴨田 重裕 所属 曜限 単位 農学部 集中 対象 1年 文科 理科 1 2年 文科 理科 全学体験ゼミナール
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