初年次ゼミナール文科 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 ハンナ・アーレント(1906-1975)はドイツ出身、戦後にアメリカ合衆国で活躍した哲学者である。『全体主義の起原』『エルサレムのアイヒマン』『人間の条件』などの著作でその名を知られている。論文集である『過去と未来の間』は彼女が、自らの著作の中で最も出来がよい本だと言っていたという。確かにこの本にはいくつもの珠玉の論文が収められている。本書を読むことで読者は、政治、哲学、人間、歴史、権力、教育等々についての自らの思考を進めていく上での重要な手がかりを得ることができるだろう。 全部の論文を読むことはかなわないであろうから、いくつかをピックアップして読んでいくことにしたい。 哲学の前提知識は必要ない。むしろ参加者がこの論文集の読解を通じて哲学史についての基本的な知識を身につけられるよう担当者として努力するつもりである。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】文献批評型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード アーレント、政治、哲学 教科書 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) ハンナ・アーレント 出版社 ISBN その他 ガイダンス 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 本授業では、あらためてナショナリズムが強まっており、広く注目を集める戦争が展開されている2020年代から、大量死と大量破壊をもたらした20世紀中葉の戦争を見つめ直します。大きい政治史ではなく、むしろ下からの歴史や社会史や記憶の政治に注目します。そうすることにより、合理性や予測可能性ではなく、痛覚を学びます。また、記憶がどのように作用するのかについての学習の機会にもなります。総じて、今を生きるなかで個々人が何をなし得るのかを考えてもらえればと思います。期末課題は、講義題目に関わるものであれば、どのようなテーマでも構いません。およそ二つの大きな方向性があります。文献から期末課題を書くのでも良いですし、インタビュー調査も含めて親族について調べるのでも構いません。 【学術分野】歴史学 【授業形態】文献批評型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード アジア太平洋戦争、20世紀の戦争と21世紀の戦争、総力戦、占領下の社会、平時と戦時、記憶の政治 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31782 火 1 31783 木 2 ハンナ・アーレント研究 ──『過去と未来の間』を読む 21世紀に考えるアジア太平洋戦争 過去と未来の間 みすず書房 教科書は4800円とやや高額であるため、何らかの割引を使った共同購入を考えている。但し先に入手して読んでみたい者はもちろん事前に購入して構わない。 國分 功一郎 岡田 泰平 教養教育高度化機構 教養教育高度化機構
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