2024Sシラバス
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時間割コード 30040 講義題目 授業の目標概要 成績評価方法 教科書 ガイダンス 開講 授業科目名 英語中級 S 楽園はどこにある―Marcus B. Huish, Happy England as Painted by Helen Allingham, R.W.S. (1903) を読む リーディング主体の英語の授業ですが、ところであなたの楽園はどこにありますか。日本人の楽園はどこにあるのでしょう。イギリス人の楽園は村にあります。「愛すべき農村」のイメージ。都会と違って恐ろしいことは何も起きない、知らない者が侵入してくることもない、皆が皆をよく知っていて、多少の悶着も厄介ごとも、すべてユーモアと笑顔と、ゆるいキリスト教的モラルで乗り越えられていく、居心地のいい楽園。そこで永遠に繰り返される生産のサイクル。春、夏、収穫、冬。今年も、来年も、いつまでも。いつか、薄汚れた都会など離れ、緑のコテージに住んで、そういう「本当に確かなもの」を手に入れるんだ。都会に寓居するイギリス人はそうやって、永遠の楽園としてのカントリーライフを夢⾒ているのです。 この「楽園」としての農村を、ヴィクトリア朝イギリスの画家、ヘレン・アリンガム (1848-1926)の水彩画が描いています。うっとりするような、はかない夢のような、イングランドの田園風景。今回、このクラスでテキストにするのは、そのアリンガムの絵をふんだんに掲載した、画集のような伝記のような、マーカス・ボーン・ヒューイッシュ (1843-1921) による1903年出版の本です。これを一緒に読んでいきます。 このクラスがもっぱら扱うのは120年も前の、ヴィクトリア朝の格調高い英文ですので、少々読みにくいと感じる方もおいでかもしれません。文体もそうですし、内容的にも古いので、ある程度はウェブ検索などで調べながら読んでいかないと、うまく読解することはできません。授業で行うのは、ですので、そういったこと、つまり、テキストの精読、ということになります。テキストをきちんと精読するためには作法があり、それはどんな文章であろうと変わりません―現代英語の気楽な読み物だろうと、ヴィクトリア朝イングランドの流麗な文体だろうと、千年前に書かれた古英語の断片だろうと、同じです。この「作法」を、まあ、お伝えしたい、そういう授業です。 授業中の和訳に対する評価(30%)、および学期末レポート(70%:3~4頁分の英文の和訳に訳注を付記したもの)。学期末レポートはUTOLで配布・回収します。 その他。/Other 下記「履修上の注意」に詳細があります。 特に行わない。/Will not conduct guidance (クラス指定セメスター型) 担当教員 堀越 庸一郎 所属 英語 曜限 月 2 対象 1年 文一二(1-3,20)文三(1-3,5,7,9,11)理一(4,35-36) 英語中級(クラス指定セメスター型) 月2

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