1年 文科 理科 2年 文科 理科 1年 文科 理科 2年 文科 理科 ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 【注意】この授業は開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意すること。特に2年生は本科目の成績が前期課程修了要件に含まれない見込が高いので、履修にあたっては十分に注意すること。 ヒトは雑食動物であり、植物のみならず動物も主要な栄養摂取源としてきた。各種の考古学的史料を見るまでもなく、ヒトが食料を獲得するために行う狩猟の歴史は、ヒトの歴史とともに古い。しかしながら、現代のヒトは動物性の栄養源を獲得するために、狩猟を必須としない。むしろ、狩猟以外の方法、すなわち畜産等に依存している。このような時代においても狩猟が存在するということは、興味深い事象である。 動物性の食料を得るうえで現在私たちが依存しているのは、人類が築き上げた知恵であり、技術であると概括できる。畜肉を取り上げるならば、動物を家畜化し、家畜の特性に改良を重ね、量的・質的に安定した生産システムを構築し、消費者の負担を極度に軽減する形で提供される流通システムが実現されている。現代の私たちが気軽に畜肉を消費できる背景には、こうした大掛かりなシステム(技術の集合)があるが、これはまさに人類の知恵の産物である。 一方、狩猟は技術という点では、銃の使用やGPSの導入など、一定の進展はあるとはいえ、いまだに低位に留まっている。猟師が獲物に接近するには、現地に立ってその目で観察し、獲物の居場所を自分の知力で突き止める必要があるし、突き止めたところで、確実に捕獲できるとは限らない。上記の畜肉と比較したとき、技術水準の低さから資源獲得の確実性は低位に留まっていると特徴づけられる。しかし、低技術であるがゆえに、狩猟には狩猟者自身の高度な知識と技が要求される。その重要な部分が、生身の体をもって自然の状況を知る技である。これは、現代の人類の多くが失いつつある、あるいはすでに失ってしまった能力であり、今となってはヒトの「もうひとつの知性」と言えるものだろう。 樹芸研究所青野研究林では、猟師グループによるイノシシを主要なターゲットとした狩猟活動が行われている。本講義では、この狩猟グループに属する狩猟者とともに、実際の猟場を探索し、狩猟者の活動を可能な限りリアルに体験することで、「もうひとつの知性」を体得する足掛かりとしたい。また、「もうひとつの知性」を得ることで見えてくる自然のあり方、ヒトのあり方を学ぶことを目指す。 ※受講可能人数:野外実習での安全管理のため10名までとする。受講希望者がこれを上回る場合は初回講義で提示した課題への提出内容に応じて、選抜を行う。 ※事前講義:12月2日1限にガイダンスを兼ねた第1回講義、1月20日1限に第2回講義を行う。 ※現地集中講義の時期と場所:2月10日(月)から2月12日(水)までの2泊3日の日程で、樹芸研究所において実施する。 出席(原則として全参加)および、現地講義終了後のレポートによって評価する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 特定日に行う。/Will conduct guidance at another time 時間割コード 時間割コード 全学体験ゼミナール 60225 A2 授業の目標概要 成績評価方法 教科書 ガイダンス 60226 A2 授業の目標概要 成績評価方法 教科書 ガイダンス 開講 伊豆に学ぶ自然の恵みを活かす技 開講 猟師に学ぶヒトと自然 Learning at Izu: skills and arts to utilize nature’s gifts ■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 【注意】この授業は開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意すること。特に2年生は本科目の成績が前期課程修了要件に含まれない見込が高いので、履修にあたっては十分に注意すること。 樹芸研究所は伊豆半島の南端、静岡県南伊豆町に立地する東京大学演習林の一つである。この研究所は、第二次世界大戦中、熱帯・亜熱帯産の特用樹木の研究施設として設立された歴史を持つ。東京大学演習林の中で、樹芸研究所の特徴として以下の2点が挙げられる。熱帯・亜熱帯の植物を多く扱っている点、および樹木をはじめとした森林植物の加工過程に重点が置かれている点である。 特に後者の特徴は、本講義の主題に深く関わる。樹木は、私たち人間が価値を見出し、あるいはさらに手を施すことによって「恵み」となる。この研究所が追求する「樹芸」とは、樹木をはじめとした森林の様々な資源を、より有効に人間社会に活かそうとする人間の技や営みである。 本講義は、樹芸研究所および周辺地域における体験を伴う現地集中講義を主体とする。本講義が行われる地域は、伊豆半島の南端であり、どの地域からもアクセスは容易ではない。しかし、こうした地域にも多くの人々が暮らしてきたし、また、その歴史も長い。このことは、この地域にある自然を「恵み」として活かす「眼差し」や「技」が、古くから存在してきたことを意味する。 日本は小資源国である、という定説がある。この定説において、人が自然から「恵み」を創り出す能力は、捨象されていると言ってよい。本講義は、この人が持つ能力の可能性を理解することを目標とする。そして、この能力は、単に机上の知識で十分に理解できるものではない。実際に現地を歩き、自然から恵みを得るための作業に身を投じ、頭と体をフル動員して理解してもらいたい。 ※受講可能人数:野外実習での安全管理のため15名までとする。受講希望者がこれを上回る場合は抽選を行う。 ※ガイダンス:12月5日2限に行う。 ※現地集中講義の時期と場所:2月25日(火)から2月28日(金)までの3泊4日の日程で、樹芸研究所およびその周辺地域において実施する。 出席(原則として全参加)および、現地講義終了後のレポートによって評価する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 特定日に行う。/Will conduct guidance at another time 講義題目 講義題目 担当教員 齋藤 暖生 井上 広喜 鴨田 重裕 担当教員 齋藤 暖生 所属 曜限 単位 農学部 集中 所属 曜限 単位 農学部 集中 2 2 対象 対象
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