2023Sシラバス
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-疾患の分子病態から予防、診断、治療法を 初年次ゼミナール理科 31595 木 3 授業の目標・概要 がん・免疫疾患・感染症・神経疾患などの疾病を克服し、健康で長生きできる社会を実現するためには、疾病の原因となる感染源や遺伝子変異を同定するとともに、動物モデルなどを駆使しながらその異常と病態発症・進展における分子メカニズムを解明することが極めて重要です。そして、得られたデータを新しい予防・診断・治療法の開発へと発展させていく必要があります。私達の医科学研究所では、最先端のゲノム編集技術を用いた動物モデル開発や膨大な患者サンプル等を使用した実験的基礎医学研究から、基礎実験データを臨床に活かすためのトランスレーショナルリサーチ、さらにはAIやスパコンを駆使した高度な数学的手法によるデータ解析、そして様々な疾患を予防するためのワクチン開発など、基礎から応用までを包括的に統合する体制で医科学研究を推進しています。 本ゼミナールでは、グループ学習を通して、まず(1)スマートウォッチを利用した研究について学ぶ、(2)組織の再生メカニズムの理解と生体外での組織構築の試み、さらに、(3)幹細胞は生命の謎を解く鍵:組織幹細胞の発生、再生、老化とその制御、の3題の研究テーマを皆さんと考察していきます。その過程で、医科学研究の持つ自然科学的な側面にとどまらず、社会的な側面からも医科学研究の現状について議論を深めていく予定です。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 各講義と、最終週に発表の機会があります。発表の内容を重点的に評価します。 授業のキーワード 再生、分化可塑性、組織幹細胞、老化、ウェアラブルデバイス、モバイルヘルス 教科書 ガイダンス 成績評価方法 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31596 木 3 授業の目標・概要 今から約100年前Alfred Wegener は、世界地図の上で大西洋を挟んだアフリカ・南アメリカ大陸両海岸線の類似した形を見て、大陸移動のアイデアを思いつきました。このアイデアは、当初大陸を移動させる駆動力について明確な説明ができず、地球科学界では忘れ去られてしまいます。しかし1950年代以降、地球科学上の新しい証拠によって再評価され、プレートテクトニクス理論の確立へとつながりました。その間にも地形や地震・火山の分布の特徴や規則性から、地球のダイナミクスや歴史について様々な発見がされています。近年では、地震計や地殻変動の記録を調べることによって、地球の表面だけでなく内部についても色々な事が明らかとなってきました。 現在、私たちはWegener の時代とは比較にならない膨大な地球情報を手にしています。地球については理解尽くされてしまったのでしょうか?そんなことはありません。地球に関する理解が進む一方、新たな問題が明らかとなってきました。例えば、海溝型地震・津波が超巨大になる要素は何か、地球磁場ななぜ逆転するのか、生物大量絶滅はなぜ起きたのか、などの根源的な問題はまだ理解されていません. 我々が手にする情報の量は膨大なだけに、例えば地震計の記録一つとっても、まだ誰にも注目されていない現象も多く残されています。本ゼミナールでは、最新のデジタル地球データを駆使して、その特徴が語る地球の歴史や未来の姿を描き出します。新しい規則性の発見や、斬新な仮説がこのゼミナールから生まれることを期待します。 (目標) ○ 「どのようになっているか」を知るため,情報を収集・分析するスキルを身につける. ○ 「なぜそのようになっているか」という問題意識を持ち,解決に向けて取り組む姿勢を身につける. ○ グループで問題設定,情報共有,議論を行い,考えをまとめるグループワークを経験する. 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 成績評価方法 授業のキーワード 授業のタイプ(「問題発見・解決型」など)、地球惑星科学/地球惑星科学、デジタル地球データ、プレートテクトニクス、地震・火山、地球・惑星の進化 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 教科書 ガイダンス 疾患克服を目指した医科学研究の実際 考える- 地球の声を聴いてみよう 小沢 学 西田 究 医科学研究所 地震研究所

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