2023Sシラバス
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大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 この授業では、20世紀初頭のロシアの思想を題材とし、「個」とは何か、人間とは何か、存在とは何か、といった根本的な問いに挑む。 ロシアというと、帝政時代に長らく皇帝が絶大な権力を誇り、その後もソヴィエト時代から現在に至るまで権力者による独裁的な体制が続き、個々人の権利や、「個」という概念の重視からは程遠い国家・社会であるというイメージを持っている人が大半だろう。しかし実際には、そのような社会であるからこそ、それに抵抗するような思想も数多く生まれてきた。とりわけ、哲学や神学の領域から、「個」としての存在そのものを問い直し、提起する動きが盛んになったのが19世紀末から20世紀初頭である。興味深いことに、それらの議論は、文学や数学、芸術論の中で展開されることも多かった。そこには、検閲を避けるという現実的な理由も十分にあったのだが、現在の我々からすると、それらの議論は時に予想もしなかったような切り口やアプローチの仕方を教えてくれる。 授業では、20世紀初頭のロシアの文献をトピックごとに読み解いていく(トピックについては授業計画欄を参照のこと)。毎回担当者を割り当て、担当者による問題提起を中心としながら、全員でその意義や問題点を議論する。なお、文献は日本語訳を使用するため、ロシア語の知識は不要である。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】ディシプリン型・文献批評型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 初年次ゼミナール文科 31781 金 1 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 個、全体主義、社会思想、ロシア思想、思想史、科学史 教科書 ガイダンス プリントを配布する。/Will distribute handouts 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31782 金 1 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 政治学における因果推論の考え方と、その実践的な適用の仕方を学ぶ。 【学術分野】法・政治 【授業形態】ディシプリン型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード 【入力可】、政治学、因果関係 教科書 ガイダンス 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 久米郁男 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 「個」をめぐる思想に挑む 政治における因果推論 原因を推論する 有斐閣 細川 瑠璃 鹿毛 利枝子 ロシア語 法・政治

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