2023Sシラバス
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大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 本ゼミナールでは、民主主義と権威主義の境界はどのように変わりつつあるのかを考え、その問題を材料に政治学など社会科学的研究・論文執筆の力を身につけることを目的としています。 現代の民主主義国では、新型コロナ感染や経済危機など困難な課題に対応するために、指導者への権力を強め、自由や権利にも一定の制約をかけるべきかが課題になっています。さらには、国民の意見を気にせず果断な決定を行える独裁の方が好ましいのではという問題提起もなされています。 これらの疑問や課題に答えるには、民主主義はいかにあるべきかという規範的議論が大事ですが、民主主義がどのようない問題に直面し、対応しているのかを解明する実証的な考察が不可欠です。本ゼミナールは、主に政治学のアプローチから、現代世界で変わりつつある民主主義と権威主義の境界をめぐる問題を考えていきます。現代の民主主義国における選挙、ジェンダーや民族の格差、戦時体制など歴史的な先例との比較、心理学や経済学・社会学など隣接分野など多様な関心を持つ方を歓迎します。 ゼミでは、民主主義の変化をめぐる議論だけでなく、研究スキルの習得も重視します。このような問題を考えるときに不可欠な文献収集と講読、有意義な研究課題の発見と仮説設定の仕方、効果的なプレゼンの方法、説得力のある論文作成法などを学びます。皆さんと面談や添削など丁寧にフィードバックを行いながら、どの分野に進んでも必要な研究能力を身に着けていきます。 【学術分野】法・政治 【授業形態】ディシプリン型 文献批評型 事前課題、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断します。 ・事前課題(コメント等)の提出:20% ・研究発表(構想や論文概要など):30% ・授業への寄与(討論への参加等):20% ・最終レポート:30% 教材の論文などは、できる限りPDFで配布します。 グループ4 1年 文一二(1-3,5,11,15-16,22)文三(1-3,11,15) 初年次ゼミナール文科 31740 火 4 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 【入力可】、民主主義、権威主義、ポピュリズム、テクノクラシー、比較政治 教科書 ガイダンス 授業中に指示をする。/Will specify at class time 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 民主主義と権威主義の境界を探る --- 政治学からのアプローチ 伊藤 武 法・政治

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