2023Sシラバス
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大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 この授業では、「研究計画申請書」というものを作成する作業を通じて、「問い」のたてかた、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、学術論文引用のルール、論述の組み立て方などを学ぶ。「研究計画申請書」とは、その名前からも推測できるように、各学生が何をどのように研究したいのかを記したものである。これから大学で学術生活を始める新入生にとって最適の課題であると思われる。 また、単なる計画書ではなく、その「申請書」である点が重要である。学生が「こういう研究をしたい」というアイデアを誰かに申請するというのである。自分の考えを他人に売り込むのだと考えればわかりやすい。他人に認めてもらうためには、独りよがりの計画書ではなく、学術ルールにのっとった形式で自分の考えをアピールし、「面白い」と思わせる必要がある。この意味では、高度な授業になると言えるかもしれない。将来、卒業論文を書く際に、大学院に進んで本格的な学究生活を送りたいと考えるようになった際に、また、社会に出て否応なく発表・プレゼンテーションをこなす必要が生じた際に、この授業で習得したスキルが役に立てば理想である。 他人に売り込むと述べたが、「他人」とは、奨学金を提供する団体であるかもしれないし、留学生を募集する組織かもしれない。また、将来卒論を指導する教官、大学院での面接試験官、海外の大学の入学審査機関などかもしれない。申請先はどこであれ、受講生たちの将来に役に立つような授業にしたい。 【学術分野】社会学・社会科学 【授業形態】ディシプリン型 文献批評型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 初年次ゼミナール文科 31747 火 3 授業の目標・概要 【共通目標】 成績評価方法 授業のキーワード 研究計画申請書、社会学、問い、理論、研究方法、意義 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31776 木 3 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 地理学は、自然環境と人間社会との相互の関係性を古くから問うてきた学問であり、自然災害の発生機序や復興過程の理解、次なる災害への備えにも役立つ知見を蓄積してきた。また、地理情報システム(GIS)などの技術的発展により、地理空間情報の防災への活用も進んでいる。2022年度からは高等学校「地理総合」が必履修化され、防災とGISはそのカリキュラムの柱を成す。 関東大震災から100年目にあたる今年度の本授業では、特に、大都市の災害を扱った地理学及び関連分野からその研究の系譜や手法を学ぶ。それを通じて地理学、なかでも担当教員の専門である人文地理学が、災害からの復興や防災力向上に果たしうる役割について考える。具体的には、教員による導入講義の後、研究テーマの設定、先行研究のレビュー、演習や必要に応じてフィールドワーク、得られた知見の共有と討議を行う。最終的にそれらを踏まえて、各自が小論文を作成する。 【学術分野】人文地理学 【授業形態】ディシプリン型/フィールド型 出席、発表および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード 災害、復興、地理情報システム、リスク・コミュニケーション、関東大震災、東日本大震災 教科書 ガイダンス 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 出版社 ISBN その他 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 ー災害地理学の多様性と可能性を考える 「研究計画申請書」を書く 関東大震災100年 和田 毅 小田 隆史 社会・社会思想史 人文地理学

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