2023Sシラバス
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(物質・生命) 時間割コード 31724 時間割コード 31233 久保田 耕平、福田 健二、益守 眞也、丹下 健、 松下 範久、鎌田 直人 長谷川 宗良、塩見 雄毅、加藤 雄介、上野 和紀、 堀田 知佐、池田 昌司、 総合科目 E 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 開講 授業科目名 S 森の生物学 開講 授業科目名 S 自然現象とモデル 森の生物学:共存する森林生物 森林は,生物多様性のもっとも高い生態系のひとつである。そこでは,多種多様な植物,動物,微生物が互いに影響(相互作用)し合いながら,それぞれを取り巻く環境条件に適応して繁殖し,共存している。 森林内の植物は,取り巻く光環境や水環境に自らを適応させ,光合成により有機物を生産して,森林全体の物質収支を支えている。動物は,その植物を食べて有機物を得ている。さらに,植物や動物の遺体を分解して有機物を無機化するのは,菌類などの微生物の役目である。分解された有機物は,やがて再び植物によって有機物へと合成されていく。こうして,森林内で主役を演じる三者の間を有機物が巡っていくが,有機物の受け渡しに平行して,三者の間では,様々な相互作用が起こっている。例えばナラ類は,異なる光条件下でそれぞれの環境に適するよう,生理機能や樹形を変化させる。また,ブナアオシャチホコやスギカミキリはブナやスギの葉や幹を餌にするが,樹木は摂食を防ぐ様々な仕組みを発動して危害を抑制する。森林内には,植食性動物だけでなく,動物や菌類を捕食したり寄生したりする動物も多数生息しており,それらの間でも多種多様な相互作用が繰り広げられている。一方,林床の落ち葉や枯れ木には,腐朽菌が生息しており,有機物の分解を進めている。その他微生物には,マツタケのようにマツの根に共生して植物の生長を助けたり,逆にならたけ病菌のように様々な樹木に甚大な病害を与えたりして,直接的に樹木と相互作用するものもいる。 この講義では,このような森林で見られる樹木の環境への適応と植物-動物-微生物間の複雑な相互関係を,多面的に紹介し,解説する。 自然現象とモデル 授業の目標、概要:自然科学では様々な現象のモデル化を行い、観測結果とモデルに基づいた計算結果を比べることで、モデルの成否を判断し、良いモデルは科学理論として受け入れられる。本講義では、物質の性質、すなわち物性科学にテーマを絞り、自然現象がモデルによっていかに説明されるか学んでもらう。 例えば、リニアモーターカー、スーパーコンピューター、量子通信技術といった最先端の科学技術は,物質の性質,例えば電気伝導度,比熱,屈折率,磁性などを巧みに制御することによって機能している。これらの性質は、物質中のの電子の応答の結果である。 しかし、物質中の電子は、莫大な数があり、直感の通じない量子の世界にあるため、物質の性質と電子応答を関係づけるのは困難である。このため、電子の応答を上手にモデル化し、また多数の粒子に特有な現象をモデル化することで、物質の性質と電子の応答の関係を解説する。 本講義は、統合自然科学科・物質基礎科学コースの物理・化学の教員により行われ、実験を専門とする教員は演示実験を取り入れ、理論を専門とする教員はエレガントな学問体系や理論モデル、コンピュータを利用した先端的な科学について分かりやすく解説する。 担当教員 担当教員 福島 孝治 所属 曜限 農学部 金 5 所属 曜限 先進科学 金 5 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

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