2023Sシラバス
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(人間・環境) 時間割コード 31714 S 時間割コード 31715 伊藤 直樹、岡田 茂、高橋 一生、黒木 真理 蔵治 光一郎、大谷 侑也、 齋藤 暖生、楠本 大、 三浦 直子、當山 啓介、 水内 佑輔、安村 直樹、 藤原 章雄、浅野 友子、福井 大 総合科目 D 講義題目 授業の目標概要 地球表面積の70%を占める水圏(海洋および陸水)は、潮干帯から沿岸、外洋、深海、熱帯域、極域、陸水に至る、多様で変異に富む環境で構成される。水温、塩分、水圧等の大きく異なる棲息環境に、バクテリア、プランクトンなどの微小な生物から、各種の無脊椎動物、魚類、大型ほ乳類に至る多種多様な生物が進化的に適応放散し、独自の生活史を発展させてきた。水圏には地球上のほぼすべての動物門が棲息しており、その多様性は陸上の比ではない。水中での生活を可能にするために、陸上生物には見られない特殊な器官やユニークな代謝経路を発達させた種も多い。そして、これら多様な生物の相互作用により、複雑で豊かな生態系が形成されてきた。しかし、陸上生物である我々 ヒトにとって、水圏にはまだまだ未解明の現象が多く、そこに未知の利用可能性や新たな研究領域の発展可能性を秘めたフロンティアが存在する。一方、広大に見える水圏でも、そこに棲息する生物量は有限である。水圏生態系における物質循環および生物生産の仕組みを理解し、ヒトと水圏生態系の関わりあい方、および再生可能資源としての水圏生物の持続的有効利用のあり方を探ることが、これからの自然共生型の持続可能な社会を構築していくうえでの鍵となる。 本講義では、水圏に棲息する生物およびそれをとりまく環境を対象に、(1)水圏環境および生態系内での物質循環と生物生産について理解すること、(2)食料資源、生化学資源、エネルギー資源などの観点から、水圏生物の持続的有効利用に向けた知識を習得すること、を目標に授業を進める。 講義題目 授業の目標概要 開講 授業科目名 食糧と環境 開講 授業科目名 S 森林環境資源学 海洋生物資源の特性と利用 森の成長、森と水、森と癒し 世界の森林が危機的な状況にあり、植林によって環境問題に貢献していることをアピールする企業のCMがTVや新聞に頻繁に流されている。その一方で、日本の国土の68.5%は森林に覆われている。日本は世界有数の森林大国であり、森林は日本最大の「地主」である。さて、皆さんは、このような広大な面積をもつ森林の実態を、どれだけ知っているだろうか。 高校までの生物や地理で、生き物としての樹木や森林に生息する動物、世界の森林の分布などを勉強した人は多いだろう。しかし森林の全体像を知るためには、森林内で何が起きているかを知る自然科学や、森林を取り扱うための技術といった「理系的アプローチ」だけでなく、森林の歴史、経済・経営、法制度、行政・財政といった「森林と人とのかかわり」=「文系的アプローチ」の両方をあわせて学ぶことが不可欠である。その意味で、森林は、東京大学前期課程の総合科目で学ぶ対象として最もふさわしい対象の一つである。 森林を学ぶための場として、東京大学は、北海道、東京、千葉、埼玉、山梨、静岡、愛知の7県に、山手線の内側の面積の5倍以上の面積の森林を演習林として保有しており、その面積は、東京大学の全キャンパス面積の99%を占めている。 本講義は、駒場キャンパスの教室で、東京大学を卒業して社会で活躍する皆さんが教養として知っておくべき「森林の基礎の基礎」についての講義と、演習林で開講する1泊2日のフィールドワーク(現地講義)をあわせて行うことで、森林を机上での学習と実体験により総合的に理解することを目的として開講する。フィールドワークでは、現場に常駐して教育研究を行っている教員の指導のもと、森林の現物に触れるとともに、教員と学生のディスカッションを行う。 ※受講人数は43名に制限します。受講希望者が40名を上回った場合はセレクションを行います。 ※講義室での講義を7回行い、別に、1泊2日のフィールドワークを行います。フィールドワークは以下の1~3から1つを選んで参加します。1~3にはそれぞれ定員がありますので希望の場所に行けるとは限りません。また、もし空きがあれば、複数のフィールドワークに参加することもできます。 1.テーマ:森の成長 場所:千葉演習林(千葉県鴨川市) 日程:5月27日(土)、28日(日) 2.テーマ:森と水 場所:生態水文学研究所(愛知県瀬戸市) 日程:6月3日(土)、4日(日) 3.テーマ:森と癒し 場所:富士癒しの森研究所(山梨県山中湖村) 日程:6月10日(土)、11日(日) 担当教員 担当教員 所属 曜限 農学部 金 5 所属 曜限 農学部 水 5 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

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