2023Sシラバス
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時間割コード 30364 時間割コード 30254 時間割コード 30453 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 開講 授業科目名 S 認知脳科学 開講 授業科目名 S 認知脳科学 開講 授業科目名 S 適応行動論 神経・生理心理学 認知脳科学、認知心理学、神経科学に関する幅広い分野の基礎を学ぶ。脳機能の各種測定法、脳刺激法を学ぶとともに、脳の構造やはたらき、脳の発達、感覚・知覚、記憶、睡眠など、さまざまな人間の認知的側面とそれに関連する脳のはたらきについて学ぶ。基本的な内容と合わせて、最近の研究によって明らかになった知見を紹介し、認知脳科学についての幅広い理解と興味をうながすことを目標とする。 神経・生理心理学 <目標> ・「脳神経系の構造及び機能」を説明することができる。 ・視覚の特性とその神経科学的基盤を説明することができる。 ・「記憶、感情等の生理学的反応の機序」を説明することができる。 ・「高次脳機能障害の概要」を説明することができる。 ・脳と心の関係を調べる実験的技法を研究に応用できる。 <概要> 本講義では様々な精神機能の実現に深く関与する「脳」を研究対象とする神経科学分野に関して、いくつかのトピックを選び、基礎的な知識から最新の知見まで紹介する。この分野は心理学・生物学をはじめとして医学・工学・物理学等が結集してその解明に突き進んでいる学際的なフロンティア領域であり、幅広くその応用が期待されている。そして、脳研究の知見は「我々がいかなる存在であるのか」ということを垣間見せてくれる。授業では「心の諸特性」とそれを司る「脳のメカニズム」がどのような実験手法で解明されてきたのかを、視聴覚教材を用いて体験しながら学ぶ。講義では、まず、脳が実現している私達人間の視覚・記憶・感情などの心的特性を学ぶ。また、脳神経系の構造及び機能を学んだ上で、視覚特性を説明する視覚系の概要や記憶・感情等の生理学的反応の機序を理解する。また、高次脳機能障害の概要を学び、そこから示唆されたことを証明した実験研究などを紹介する。さらに、心理・生物データの特性や標準的な科学的取り扱い、およびそれらに基づいた論理展開や解釈の仕方も勉強した上で、原著論文のデータを交えつつ、「ニューロンの活動」から「皮質レベルの活動」、そして「行動や意識」のレベルにいたるまでの「脳」と「心」の関係を包括的に理解することを目指す。 人間の行動と心の進化についての生物学的理解 人間とは何か。根源的な問いに対して我々はどのように探求するべきだろうか。教養学部はこの大問題に対して多様な方法論で究明するための研究者が結集した学際部局であるが、本講義では生物進化、とりわけ霊長類進化の視点でこの問題に迫る。全ての現生成物は同じだけの時間を経過して生物進化を果たしている。生物種としての「ヒト」は、その進化の連続性の中で成立しており、身体や脳の設計や、我々が営む社会構造に至るまで、ヒト固有と思われる生命現象は全て生物進化の上で成立したと考えて良い。化石の痕跡に残らない行動や心といった現象も、進化の痕跡である。こうした生物進化の視点で、心や行動の進化適応性を考慮し、それを理解する学問は、人間行動進化学、心理を理解する学問は進化心理学と呼ばれ、最先端の学際的教養分野である。 本講義では進化論が近現代の人間観・世界観に与えた影響を概観した後、進化生物学の基本的な概念を学習する。加えて、講師の専門である霊長類進化に関わる最新の知見を解説しながら、霊長類の生物特徴とヒトの固有性について理解し、人類の進化史を学ぶ。。これらの内容を踏まえた上で、身体や脳の設計とその進化を考慮して、そこから生じる行動と心について、ヒトとヒト以外の動物との共通性や相違点などの様々な例を挙げて、その進化について学習する。扱う主題としては、ヒトの言語や文化、社会の進化や養育行動などを想定している(講義の進捗や時折挿入する雑談などによって話題を多岐にわたって展開する)。「人間とは何か」という大きな問題に対し、従来の人文科学や社会科学にはなかった新しい文理融合的アプローチによって迫りたい。 本授業の履修にあたって進化学の知識は前提としない。必要な概念についてはその都度解説する。 担当教員 四本 裕子 担当教員 石金 浩史 担当教員 香田 啓貴 所属 心理・教育学 所属 心理・教育学 所属 心理・教育学 曜限 月 1 曜限 月 5 曜限 火 3 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 総合科目 D(人間・環境)

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