2023Sシラバス
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2年 文科 理科 月 5 構 S 2年 文科 理科 S 2年 文科 理科 S 時間割コード 時間割コード 時間割コード 展開科目 文理融合ゼミナール 31658 講義題目 授業の目標概要 31662 講義題目 授業の目標概要 31659 講義題目 授業の目標概要 開講 授業科目名 文理融合ゼミナール(身体と芸術) 開講 授業科目名 文理融合ゼミナール(身体と芸術) 開講 授業科目名 文理融合ゼミナール(メディアと芸術) Archi-Choreographies:振り付けとしてのクセ 口癖、手癖、怠け癖、思考壁、酒癖、難癖、曲者、潔癖、寝癖、癖が強い、などなど、日本語の「クセ」という言葉は、単なる「習慣(habit)」には収まらない広がりを持つ不思議な概念です。この授業では人の持つさまざまな「クセ」を、当人が知らない間に身体や思考に植え付けられた根源的な「振り付け(コレオグラフィー)」とみなし、拡張されたダンスの問題として捉えます。そしてそのような身体や思考の偏りを受講生どうしの相互観察を通じて探り合い、個々のクセの来歴を明らかにしたり、それを他人に移したりすることで、個人の「その人らしさ」という感覚がどこで生み出され、どのように変容しうるかを検証します。新しい振付を考えることでダンスをいわば足し算的につくる通常のアプローチとは逆に、各自が気づかないうちにすでに踊っている振付を露わにすることで引き算的にダンスを浮かび上がらせる試みです。 楽譜とパフォーマンスと文化ージョン・ケージの場合 楽譜がどのようにパフォーマンスを生み出すのかを、ジョン・ケージの例をとって、楽譜の読解からパフォーマンス制作までを実際におこなってみることで体験します。特にケージが変化し続ける図形楽譜を発達させた1960年代の作品を扱うことになります。またその影響下から始まったフルクサスのテキスト・スコアの考えにも触れることになるでしょう。 ケージは禅を始めとする東洋思想に強い関心を持ち、その影響を公言していました。東洋と西洋という枠組み、自らの文化的な背景、身体のありかたを、批判的に理解、再構築するプロセスも大事な側面になるでしょう。 音楽の概念を更新した楽譜を扱うので、五線譜が読めたり、楽器ができることは必須ではありません。芸術実践の根源を考える場にしたいと思います。 参考図書などは特に指定しませんが、受講までにケージの音楽をある程度聴いておき、その思想にも触れておくようにしてください。 【注意】この授業は開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意すること。 ジョン・ケージは音楽のみならず、20世紀のあらゆる芸術ジャンルに巨大な影響を及ぼしました。現代芸術にいたる道筋の端緒をつけたともいえる「作曲家」の作品を、実際に手を動かしてリアライゼーションすることで、楽譜とは何か、パフォーマンスとは何かを、音楽だけに限定されない視野で、理念と実践のバランスをとりながら、ひとりひとりの体験から理解することを目指します。同時に社会における芸術の位置、自らの文化的な背景が如何にそのプロセスに関わるのかを考え、芸術から芸術を超えた事象に関わる方法を探ります。 (偽)実験音楽史/Fake History of Experimental Music 「実験音楽」を「論」として真面目にお勉強することほど、非実験的で、実験音楽の精神に反することはありません。この授業では「実験音楽」を、歴史上の閉じたジャンルとしてではなく、これまで「音楽」と呼ばれてきた営みを問い直し、その外部へと切り開いていくたくさんの事例の開かれたネットワークとして考えます。そして、過去の実践や理論や問題を検討しながら、自分たちでもじっさいに実験を繰り広げることで、あり得たかもしれない実験音楽の作品(「偽実験音楽」)を構想・空想・妄想していきます。そうすることで、これまで「実験音楽」と呼ばれてきた営み自体を問い直し、その外部へと切り開いていくことを目指します。理論的には「偽」という概念と「実験」という概念がどのあたりで重なりうるのかを探っていきます。 担当教員 中井 悠 担当教員 足立 智美、中井 悠 担当教員 中井 悠 所属 教養教育高度化機所属 教養教育高度化機構 集中 所属 教養教育高度化機構 水 5 曜限 曜限 曜限 対象 対象 対象

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