時間割コード 50043 A 時間割コード 50044 A 講義題目 授業の目標概要 リーディング主体の英語の授業ですが、扱う教材のテーマは、あー、皆さん、古代ギリシアの陶器の人形とか、ご興味ないですかね。19世紀イギリスのいわゆるアーツ・アンド・クラフツ運動は、芸術作品としての絵画や彫刻といったものに加えて、それ以外の美術や工芸の復権と発達を促進することで、近代社会の都市化と商品の粗製濫造に疲弊した人々の、QOL向上やらSAN値回復やらを目指す、といったものでしたが、その過程で、近代化の波に押されて衰退しつつあった、様々な職人技や伝統工芸が注目されることになりました。そういった流れで書かれた本をひとつ、このクラスでは、英語の読解教材として扱ってみようと、そういう趣向です。で、テラコッタ人形です。1900年出版の、マーカス・ボーン・ヒューイッシュ著、『ギリシアのテラコッタ人形:その起源、進化、⽤途』を、一緒に読みましょう。 このクラスでもっぱら扱うのは百年以上前の英語ですが、どうぞご心配なく。たしかに、古くて格調高い文体で、現代人から⾒れば読みにくいと思うこともあります。内容も、古いうえにわりと専門的ですので、漫然と読んでも意味が分からないことも多いでしょう。ちゃんと読もうと思ったら、調べて、その上で解釈しなければなりません。たしかにそうなのですが、でも、このクラスが主眼とするのは、まさに、そこなのです。つまり、調べて、解釈する手法―科学的テキスト解釈。テキストをきちんと解釈する際には作法がありまして、それはそのテキストがどんなものだろうと同じです―現代英語の小説だろうと、百年前に書かれた紀元前のテラコッタについての本だろうと、壁の落書きだろうと。そこをお伝えしたい。分からなくて当たり前、分からないときどうするか。そういう授業です。 講義題目 授業の目標概要 ◎授業の目標 開講 英語中級(クラス指定セメスター開講 英語中級(クラス指定セメスター古典古代の美のいしずえ―Marcus B. Huish, Greek Terra-cotta Statuettes: Their Origin, Evolution and Uses (1900) を読む 1920年頃にブリテン諸島で出版された短編を精読する 英語で書かれた短編作品を、 (単語の意味を適当につなぎ合わせて「なんとなく」読むのではなく、) ・現在有する語彙力を総動員し、足りない分は辞書を適切に⽤いて補い、 ・文法に則り、 ・各文の置かれた文脈を適切に捉え、 ・テクストの書かれた時代的、地域的背景を考慮しつつ、 ・ときには文学作品で⽤いられる技巧などにも気を配りながら 精確に読むことを目指す。 ◎授業概要 今から100年くらい前にブリテン諸島(国としてはアイルランドおよびイギリスに相当)で出版された短編を3つ読みます。このような時代、地域を設定することの意義などは初回に説明しますが、100年前といっても現在使われている英語と基本的に変わりませんのでご安心ください。 他方、もちろん文学作品であることによる独特の難しさ(あるいはおもしろさ)はあります。そして確かに、扱う3つの短編にはそういう意味での歯ごたえがあり、この授業ではそういった手強さを備えたテクストを読み解く際の手法を身に着けていくことになります。しかしながら、上記「目標」の通り、その手法は(最後の項目はともかく)文学作品にしか使えないどころか、むしろどのような種類の英文にも応⽤が利くはずのものです。要するに、これら3編の精読の試みを通じて「英文読解力」が身に付くことが期待される、わけです。 もっとも、「文学テクスト読解」としてこれらの作品に向き合うことを放棄するわけではありません。受講生の関心も考慮しつつ、文学テクスト入門的な試みも(「文学テクスト」がそれ以外の文章と明確に切り分けられるわけでないことにも留意しながら)行うかもしれません。とはいえ、英語科目であるという前提は忘れず、というのも、そもそも英文を精確に読み解くためにやるべきことは実にたくさんあるので、基礎を大切にして進めていきたいと思います。 授業科目名 型) 授業科目名 型) 担当教員 堀越 庸一郎 担当教員 加太 康孝 所属 曜限 英語 月 2 所属 曜限 英語 月 2 対象 1年 文一二(6,14,19) 文三(10,12,20)理一(9,13) 理二三(1-3) 対象 1年 文一二(6,14,19) 文三(10,12,20)理一(9,13) 理二三(1-3) 総合科目 L 英語中・上級
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