2023Aシラバス
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時間割コード 51426 授業の目標概要 時間と空間を超越し、普遍性を追求し、多様性を受け入れ、 開講 「茶わんの湯」から科学を考える A / Lesson from a tea cup 学問分野を自由に横断するという、日常生活の中にある茶碗から私たちの挑戦。 ================================================================== 普段は特別に意識しない、なんの変哲もない茶わんと湯であっても、よくよく観察することで様々な系に共通する普遍的な構造や法則および、最新の知見と関係していることが見えてくる。 本ゼミは、物理学者・寺田寅彦の名随筆「茶碗の湯」を起点として、素朴な疑問を大切に、身近なものごとに潜む本質的なことを、授業内の作業や実験を通じて科学的に考えます。あらゆる先入観・偏見から解き放たれ、学問領域を自由に往来し、さまざまな視点・観点から知の再連結と思考のトレーニングをする機会を「茶わんの湯」を通じて提供することを大きな目標としています。 【目的】 ・日常茶飯事目にするような、なんの変哲も無い身近なことがらに着目し、それを科学的に思考し批判する。また、その身近なことがらを学問領域横断して異なる様々な視点から考察する。 さらに、身近なことがらに付随する習慣、文化や歴史の説明も取り入れる場合もある。 ・新しい事象や法則の発見は科学への貢献のみならず、実社会問題の発見や解決と密接に関係しうることを具体的に学習する。 【授業構成】 - 前半(実験・体験・講義) この授業は、大きく分けて2つのパートに分けることができます。セメスター前半は、名随筆「茶碗の湯」から展開する実験作業や体験を伴う授業を計画しています。2023年度は、水や光、お茶やコーヒーをキーワードに身近な題材を取り上げる予定です。安全で初心者でも楽しめる内容を準備しますので、文科学生の参加も歓迎します。どれだけ専門用語を事前に知っていたかではなくて、どれだけしっかり考えたのかが反映するような授業の雰囲気です。 - 後半(ルーブリック・キューブ) セメスター後半は、前半の体験授業の振り返りと寺田寅彦の名随筆「茶碗の湯」をもとに、寺田寅彦的な眼差しとはどういうことなのかをテーマに取り組みます。具体的には、①名随筆「茶碗の湯」の評価表(ルーブリック)作成、②評価表(ルーブリック)に基づき新規のエッセイ作成、③新規のエッセイの評価、この①~③の作業(ルーブリック・キューブと呼ぶ)をクラス内共有しつつ繰り返します。この繰り返し作業、評価表(ルーブリック)作成とエッセイ作成に、ChatGPT等の生成AIの使用を許可します。本授業では、身近なものごとに潜む本質を見抜くことに秀でた寺田寅彦的な思考の理解と習得のために、生成AIのアプトプットのみならず、プロンプトライティングを楽しみ、その可能性を模索します。多面的な思考を促すために、新規のエッセイは、日本語以外の言語に翻訳することも推奨します。翻訳は、どのような作業をしたのか申告・記録すれば機械翻訳や生成AIの使用を許可します。同じ題材で、同じ生成AIを使って、評価表(ルーブリック)の違い、もしくは、プロンプトライティングの違いによって、どのようなアウトプットの違いが出てくるのか⽐較し、その作業を繰り返すことで寺田寅彦的な眼差しの評価表(ルーブリック)の質の向上を試みます。 【備考】 授業時間外の作業は基本的にありません。講師からの課題および、①~③の作業(ルーブリック・キューブ)は授業時間内に行います。セメスター後半は、①~③の作業を授業時間内に行いクラス内共有しつつ進行します。そのため、授業にテキスト入力が可能で、インターネットに接続できる端末を持参してください。これまで、新規のエッセイを作成することに時間がかかる問題がありました。今年度は、評価表(ルーブリック)作成は主に手動で注力し、その評価表(ルーブリック)を元に生成AIを活用しつつ新規エッセイを作成することも可能です。ポイントがつかめていても文章作成速度が遅くてこの種の授業を敬遠していた履修生でも楽しむことができますので、理科履修生も積極的に参加してください。 【授業茶わんの湯 講師2023A】 シラバス最終入稿時点で確定している講師 最新情報は、随時更新しますので、下記関連ホームページを確認してください。 「茶わんの湯」から水環境を考える 堀 まゆみ(環境分析化学) 教養学部附属教養教育高度化機構 Educational Transformation(EX) 部門 「茶碗と科学」 岩田 純子、山本 幸伸 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 総務部 広報課 「茶わんの湯」からマインドフルネスと社会変革を考える 齊藤 弘久(社会科学) 総合文化研究学科附属国際交流センター グローバル・ファカルティ・ディベロップメント 【お知らせ 最新情報】 https://bit.ly/458JUZM 【問い合わせ先】 e-mail:kashima+Lesson_from_Teacup@g.ecc.u-tokyo.ac.jp 講義題目 担当教員 鹿島 勲 教養教育高度化機構 木 3 所属 曜限 単位 対象 1年 文科 理科 2 2年 文科 理科 全学自由研究ゼミナール

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