2023Aシラバス
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(人間・環境) 時間割コード 51322 時間割コード 60214 A2 総合科目 D 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 開講 A 現代工学基礎Ⅰ 開講 現代工学基礎Ⅱ 物理情報システム工学 -あらゆる工学を計測・制御・認識で斬る- 物理的,人工的,社会的,どんな対象であれ,そこに望みの機能を工学的に実現する際, 1) 対象で生じる物理現象のモデリングと解析, 2) 計測による物理現象の本質の情報化, 3) 情報処理と制御による所望の機能の最適な実現 4) 情報の認識と実世界の理解, が重要となる.本講義は,駒場生にこの工学的方法論のエッセンスを講義することを目的とする.具体的には,以下の各項目に関し,最先端の事例を交えつつ講義する. 1)「物理情報システム」 物理系を用いたコンピューティング 近年の人工知能(AI)の進歩に見られる社会の一層の情報化は, 情報通信やコンピューティングの物量を劇的に増大させ,従来技術の限界を克服に向け,新たな形で物理を活用するコンピューティングの創出が期待されている.大学初年次までに学ぶ数学や物理学とコンピューティングの先端研究の密接な関わりを,具体例とともに学修する. 2) 「計算機の基礎」 Society 5.0を支える計算機科学 高度情報化の進展する昨今の社会では,物理世界と情報世界を橋渡しする高品質な計算機の存在は必要不可欠となっている.一言で高品質といっても,性能や応答性,消費電力・信頼性など様々なトレードオフ関係がある.計算機の三大要素である「CPU」「オペレーティングシステム」「プログラミング言語」を中心として,計算機科学の基礎を概説する.近年の潮流であるドメイン固有設計の考え方を交えながら,最適な計算機の構成方法について学修する. 3)「制御の基礎」 動きを設計する制御工学 対象を望み通り操るために理論的に体系化された制御工学は,機械,電気,情報通信,生物などへ応用可能な横断的学問である.本講義では,力学系,電気回路やロボットなどの物理システムを例として,制御において重要となるモデル化,システムの応答,およびフィードバック制御の基礎について説明する. デザイン思考によるイノベーション入門 イノベーションを引き起こすためには、技術的、もしくは、非技術的な新しい発想が不可欠である。ただやみくもに考えても新しい発想が出てくる訳ではなく、そこには適切な思考方法がある。本講義では、イノベーションを引き起こすことが可能な人材になるために、広い意味での工学設計の分野で注目を集めている4つの思考法(本講義では、「イノベーションのための4つの道具」と呼ぶ)を学ぶ。4つの道具とは、デザイン思考、サービス設計、体系的設計方法論、および、ロジカル思考である。この4つの道具は、2つの座標軸によって分類できる。第一の軸は、より論理性、体系性を重んじる「論理的思考」と、より思考の柔軟性、発想の豊かさを重んじる「デザイン思考」である。第二の軸は、対象を、ものを中心に考える「実物指向」と、ものだけでなくサービスを含めて考える「サービス指向」である。 本講義のメッセージは、この4つの道具を学ぶことにより、各道具を比較し、各道具の特徴と限界を知ることができ、結果としてこの4つの道具をバランス良く使い分けることで様々な新しい発想を生み出すことが可能になる、ということである。 手法は、チームによる演習を通して実践的に学習し、最終回で与えられた課題に対してイノベーティブな提案を行うプレゼンテーションを行う。 演習課題は、2015年度は「一人暮らしの大学生の健康を増進する製品/サービス」、2016年度は「自分たちの欲しい学内ファシリティ」、2017年度は「超スマート社会における精神的well-beingを実現するための製品やサービスの提案」、2018年度は「一人暮らしの大学生の時間を有効に使う製品/サービス」、2019年度は「卒業後のキャリア形成に向けたスキルアップに役立つ製品/サービス」、2020年度は「コロナ禍の中で、寂しい一人暮らしの学生が救われる方法」、2021年度は「ポストコロナにおける私の明るい生活を実現するための方法」、2022年度は「大学生の健康を増進する製品/サービスの提案」であった。今年は何が出てくるか? 授業科目名 授業科目名 担当教員 川嶋 健嗣 担当教員 梅田 靖 所属 曜限 工学部 水 5 所属 曜限 工学部 火 2, 金 2 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

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