2023Aシラバス
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(国際・地域) 講義題目 授業の目標概要 東日本大震災から間もない2011年7月、若き人類学者は南太平洋でのフィールドワークに赴いた。岩を積み上げて人工講義題目 授業の目標概要 概要: 時間割コード 50297 A 時間割コード 50961 A 総合科目 B 開講 授業科目名 文化人類学Ⅰ 開講 授業科目名 文化人類学Ⅱ 旅する哲学:現代人類学への招待 の島を築く人々。海を隔てて届いた「ツナミ」。間近に迫った教会の祭典。村の隠された歴史と、一人の女性との出会い。そして、ある日の暴風によって一本の木が倒れたことをきっかけに、事態は思いもよらない方向に動き出す……(教科書『不穏な熱帯:人間〈以前〉と〈以後〉の人類学』のあらすじ) 文化人類学は、人文・社会科学のどの分野にも劣らず、過去30~40年の間に激しい変貌を遂げてきた。グローバル化、ポストコロニアリズム、「文化を書く」、存在論的転回、マルチスピーシーズ民族誌といった呼び名は、文化人類学が経てきたそのような一連の変化を指すものである。本講義では、この分野の古典的理論を踏まえつつ、それらの現代的展開を幅広く扱うことで、研究対象やアプローチにおいて激しく変化しつつある現代の文化人類学を学んでもらう。現代の世界において「人間」とその「文化」について考えるとはどういうことか。講義を通してそのような問題について考えてもらいたい。 なお、講義と並行したリーディング課題として、里見龍樹『不穏な熱帯:人間〈以前〉と〈以後〉の人類学』(河出書房新社、2022年)を読んでくるという課題を課すので、当該文献を必ず入手すること。 自然・身体・宗教の交点 文化人類学は、政治、宗教、科学技術、芸術、医療など広範にわたるテーマについて、世界のさまざまな場所でのフィールドワークを通して考える学問です。ことに最近の文化人類学は、研究対象の社会・文化現象の特徴を探究するだけでなく、思考の枠組みを開拓する学問となりつつあります。 この授業では、辞書的・通俗的な意味とは異なる「自然」や「身体」や「宗教」と、それらが交わるところのものごと――たとえば巡礼やゲノム編集植物や呪術など――を素材に、人類学的な考え方の基本を学びます。 目標: 授業では、身近な話題から、知ることはないはずの生き方まで、幅広く取り上げます。それらを咀嚼する際の動揺――自分が揺さぶられること――を起点とした知の意義に気づくことを目標とします。 担当教員 里見 龍樹 担当教員 土井 清美 所属 曜限 文化人類学 火 2 所属 曜限 文化人類学 金 2 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

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