2023Aシラバス
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(国際・地域) 時間割コード 50777 時間割コード 50205 A1 日本語日本文学Ⅰ(理科生) 時間割コード 50959 時間割コード 50206 総合科目 B 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 講義題目 授業の目標概要 開講 A 開講 開講 A 日本語日本文学Ⅱ 開講 A 芥川賞選評から「日本文学」の枠組みを批判的に考察する この講義では、芥川賞の選評を批判的に検討したうえで、選評の対象となっているテクストの読解も一部行います。扱う小説テクストは、時代を戦後にしぼったうえで、従来の「日本文学」から逸脱するようなものという基準で選んでいます。受賞作だけではなく候補作(つまりは落選作)も扱います。 日本で最も有名な文学賞である芥川賞は、選考委員の討議のもとに決定されます。選考会後、選評が発表されますが、そこには「日本文学とは何か」といった、委員たちの文学観がしばしばにじみ出ています。いくつかのテーマに沿って候補作・受賞作を読み比べることで、「日本文学」の境界線/輪郭線―つまり、何が「日本文学」の範疇に入るものとされ、何がされないのかを批判的に探っていきます。 到達目標は、以下の通りです。 (1)文学作品の周辺情報から問題を発見し、文学テクストの鑑賞や読解に活かせるようになること。 (2)権威を相対化し、批判的に検討できる視点を養うこと。 紫式部と『源氏物語』 本講義では紫式部と『源氏物語』、特に紫式部に焦点をあててその一生という立場から『源氏物語』を考える。 第1週はオンライン授業のため、東大本『源氏物語』他の画像が検索できるオンライン研究ツール「デジタル源氏物語」を紹介し、理科系の皆さんの感想を尋ねたい。 その後の対面授業においては、『紫式部日記』や『紫式部集』を手がかりに紫式部の人物像がうかがえる箇所を紹介し、それを通して『源氏物語』執筆がどのように位置づけられるのかをともに考えたい。 「古典日本語」を学ぶテキストとして『源氏物語』を取り上げ、主に冒頭の桐壺巻を講読する。高校の教科書で学んだ場面もあると思うが、たとえば「いづれの御時にか」をどう訳すかという点のみならず、『源氏物語』はなぜこの表現で語り出されるのか、といった問題も含めてさまざまな角度から『源氏物語』のことばについて考えてゆきたい。『土佐日記』や『伊勢物語』などの先行諸作品との関係や、漢籍特に白楽天の『長恨歌』の影響についても古典日本語の観点から考察する。 本講義では、2017年の7月から半世紀ぶりの改版が始まり昨年9月に完結した(全9冊)の岩波文庫をテキストに用い、桐壺巻を一語一語にこだわりながら共に精読してゆく。併せて、『源氏物語』全体についても理解が及ぶよう努める。 『源氏物語』を読む 『源氏物語』などの平安宮廷文学を読みながら、平安宮廷社会の政治的、文化的背景を理解する。 「古典」をどう読むか―近世日本の「古典」研究を中心に― 「東洋古典」というと、先ずは高校の「古典」の授業で習った古文・漢文のことを想起するのではなかろうか。この授業では、古文・漢文で書かれた著作(『論語』・『源氏物語』など)の解釈史を取り上げるので、このような「東洋古典」像は間違いではない。ただし、この授業では、高校の「古典」とは異なり、「古典」自体の内容よりは、「古典」と対峙した人々の知的営みを考えることに主眼を置く。かの孔子も『詩経』『書経』を解釈する「古典」学者という側面を有しており、東アジアにおける「古典」研究の歴史は実に長い。「古典」が難解であることは今に始まったことではなく、授業予定の各回の標題に挙げたような問題に古人も頭を悩ませ、様々な思索を深めてきた。江戸時代の学者(伊藤仁齋・荻生徂徠・本居宣長など)の著作を軸にして、「古典」研究の様々な側面を見ていくことで、「古典」をめぐる知の諸相に対して理解を深め、学術的な知見に基づき「古典」との付き合い方を自分なりに考えられるようになることを授業の目標とする。「古典」好きだけでなく、「古典なんて学んで何の意義があるのだろう」と思う人々の受講を歓迎する。 授業科目名 日本文化論Ⅰ 授業科目名 授業科目名 授業科目名 東洋古典学 担当教員 康 潤伊 担当教員 田村 隆 担当教員 木村 朗子 担当教員 高山 大毅 所属 曜限 国文・漢文学 木 2 所属 曜限 国文・漢文学 月 5 所属 曜限 国文・漢文学 金 2 所属 曜限 国文・漢文学 月 5 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 理科 2年 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

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