2022Aシラバス
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全学自由研究ゼミナール 51405 51406 授業の目標概要 <授業の概要> 授業の目標概要 「こまとちゃんゼミナール」は、教養学部生のホームライブラリーである駒場図書館を活用しながら、大学での学習、研究はもちろん社会に出てからも役に立つ、情報の検索収集、そして活用の技術を身に付ける為の授業です。駒場図書館や情報システム部の協力のもと、大学図書館の様々な機能や学内で利用できる膨大な情報リソースの使いこなしを、グループワークを含む課題実習を通して学びます。 また講義や図書館見学などを通して、図書館という施設や制度自体についての理解も深めることが目指されます。 学期の終わりには、授業で磨いた情報検索・収集スキルを活かして、駒場図書館所蔵の資料を発信する実習を行います。駒場図書館内の展示スペースをお借りして、会期2週間ほどの展示企画(公開)の開催を目指します。 最近のビジネスの世界では、“企業が顧客に売りたいものを売る”のではなく、“顧客が何を求めているか”を商品・サービスの起点にすべきという、顧客志向が重視されています。一方で、人が“自分が何を欲しいか”を明示できることは難しく、本当に顧客が求めているものを理解するのは難しいのが現状です。 自動車会社フォード・モーターの創設者であるヘンリー・フォードの言葉に、 “もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。”というものがあります。人は形にして見せてもらうことで、初めて自分は何が欲しかったのか、わかるものなのです。 デジタル化が進んだ結果、目まぐるしく新商品・サービスが生まれ、私たちはいま“正解がない不確実な世の中”に生きています。近年は大企業だからといって、必ずヒット商品・サービスが生まれるわけではありません。特に、実際にやってみないと成功するかわからない新規事業については、アクセンチュアの調査によると、立ち上げに成功したと躊躇なく言える経営幹部はわずか6%にとどまっています。 しかし、逆に、形にして見せてもらうと、それがなかった世界に二度と戻れない、という商品・サービスが生まれていることも事実です。例えば、皆さんが使用しているLINE。スマートフォン普及以前は、メールで連絡することが当たり前。メールは件名があり、その上で本文を打ちます。スタンプなんてありません。そのため今のLINEのような気軽なやり取りは出来ませんでした。また当時の通話は電話が一般的で、電話料金を気にしながら話していましたが、今はLINEで無料通話ができます。LINEがなかった時代にはもう戻れないと、多くの人が感じるでしょう。 それでは、顧客志向の商品・サービスを生み出すには、どのようなことが必要なのでしょうか?私たちは、“こうありたい”というビジョンを描き切り、そのビジョンをもとに、投資規模が小さいトライアル商品・サービスを素早く市場に投入し、市場の反応をタイムリーに商品・サービスに反映する、という一連の流れが重要だと考えています。 私たちアクセンチュアは、世界有数の総合コンサルティング企業として、世界中の様々な企業と一緒に、新しいサービスをビジネスとして実現させてきました。その経験と実績を活かし、本授業では、初学者を対象に、アクセンチュアの現役コンサルタントと共に、まずは調査編として、“こうありたい”というビジョンを描き切るプロセスを身に付けることを目的としています。 具体的には、デザインシンキングという手法で、“こうありたい”ビジョンを考え、実際に同世代にリサーチすることで、同世代向けの市場やニーズを分析・深掘りし、ソリューション・アイディエーションの頭出しまで行います。そして最終発表では、ストーリーテリング(ビジネスを「物語」を通して表現する手法)を活用して、実際の企業の方へプレゼンします。 ※本講義のプログラムは、今セメスターから履修できるようプログラムを構成しています。デザインシンキング、ストーリーテリング等の手法を学びながら進めますので、初学者の方も安心して履修してください。 <目標> ・同世代の行動様式・価値観をリサーチし客観的に分析する手法を学ぶことで、インサイトを抽出・深掘りする ・「私たちが今ほしい未来は何か?」という正解がない「問い」に対して、自分なりの解をみつける技術(インサイト抽出・深掘り、クリティカルシンキング、アイディエーション等)を学ぶことで、不確実な世の中も楽しめるようになる ・ストーリーテリングをもとに人を説得する技術を学び、発表する 2 2 時間割コード 時間割コード 開講 東大×アクセンチュア「私たちが今ほしい未来を提言(調ているか、調査しよう 開講 こまとちゃんゼミナール~駒場図書館で学ぶ大学生のための情報検索・収集・発信スキA ー 同世代が、どのような野望・期待・懸念を社会に持っA 講義題目 査編)」 講義題目 ル 担当教員 高橋 史子 教養教育高度化機構 木 5 担当教員 山上 揚平 教養教育高度化機構 木 4 所属 所属 曜限 単位 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 曜限 単位 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

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