2022Aシラバス
233/298

全学自由研究ゼミナール 51404 授業の目標概要 <概要> 日本政府は正式に”移民”を受け入れると発表していません。しかし、国際的には新しい居住国に住んで1年以上の者を「移民(migrants)」と呼ぶことが多く、OECD加盟国のなかで外国人流入数において4位である日本は(OECD, 2017)、実質上の「移民受け入れ国」と言っても過言ではないでしょう。2019年春から、単純労働分野への外国人受け入れが拡大され、国内の少子高齢化とあいまって、外国人の定住化や滞在の長期化が進んでおり、日本社会の多民族化・多文化化*は進んでいるといえます。 民族・人種・文化に関係なく、平等に社会に参加するために教育は重要な役割を果たします。この授業では、多文化社会という観点から、家庭、学校、地域、労働市場などさまざまな場で行われる教育という営みをとらえなおし、移民の子どもたち・若者の生活世界や教育格差の現状に対する理解を深めていきます。さらに、マジョリティにとって「当たり前」となっている特権性に対して気づき、理解を深めることを目指します。 *ただし、日本の多文化社会化は今に始まったことではありません。もともと、日本社会にはアイヌや部落などの人々、さらに在日コリアンなど、さまざまな民族的・文化的背景を持つ人々が生活してきました。 <目標> ・日本に住む移民の子どもたちや若者の生活世界や教育を理解するための基本的な概念や理論を説明できる。 ・多文化社会という観点から教育をとらえなおし、社会におけるマジョリティとマイノリティの関係性について理解を深める。 ・文献やデータに基づいて議論を行い、批判的思考を養う。 2 時間割コード 開講 多文化社会と教育―日本で「日本人」でなくなったらどうなるか考えてみようー A 講義題目 担当教員 高橋 史子 教養教育高度化機構 金 2 所属 曜限 単位 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科

元のページ  ../index.html#233

このブックを見る