総合科目 D(人間・環境) 60210 A2 60211 A2 51332 A 講義題目 授業の目標概要 1)授業の目標 講義題目 授業の目標概要 農学フィールドワーク論:世界農業遺産に指定された地域についての理解を深める 世界農業遺産(GIAHS)とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、国際連合食糧農業機関(FAO)により認定されます【農林水産省HPより】。 地球環境の存続にとって、自然生態系の仕組みと人間活動によるその改変の関係を正しく理解することが重要であり、持続的な地球環境を維持するために必要な生物多様性の保全、人間活動のあり方について学ぶことが授業の目標である。その素材として世界農業遺産に指定された日本の各地域を取り上げる(日本ではこれまでの13地域が世界農業遺産に指定されている)。 2)授業の概要 参加する学生各自が、日本で世界農業遺産に指定された地域のうち1つを選び、その地域での調査研究(フィールドワーク)の計画を策定する。調査研究計画を立てるに際して先行研究などの情報を集めて調査仮説を立てる。また、農林業センサス等の統計を使って農業の実情も把握し、現地の課題を析出する作業も行う。可能であればZoomで現地の担当者から話を伺う。 農業生産学概論 講義題目 授業の目標概要 人口爆発に伴う食糧需要、農業を取り巻く環境の悪化と自然資本の枯渇、穀物を巡る食糧需要とエネルギー需要の競合、畜産の環境負荷、経済のグローバル化に伴って深刻化する世界農業の構造的問題など、今日の農業は、かつてなかったほど多くの問題を抱えている。本講義では、1)世界の農業システムはいかなる座標軸(生産方法や営農形態)の上で多様化してきたか、2)そこで展開してきた技術発展の生態学的・社会的必然性とは何か、3)食料供給網(フードサプライチェーン)の複雑化とグローバル化は農業をどのように変えてきたか、といった切り口から、これらの諸問題を概観する。その上で、あらためてアジア稲作の持つ意味やアフリカ農業の発展方向について考えてみたい。 時間割コード 時間割コード 時間割コード 開講 授業科目名 環境と生物資源 開講 授業科目名 食糧と環境 開講 授業科目名 放射線環境科学 担当教員 安藤 光義 担当教員 根本 圭介 担当教員 田野井 慶太朗 所属 農学部 所属 農学部 所属 農学部 木 5 月 1 水 5 曜限 曜限 曜限 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 福島第一原発事故に起因した農業環境における放射能汚染の実状および調査研究により得られた知見を学ぶ 2011年3月の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故では多くの放射性物質が環境中に放出されました。放射性物質が降下した場の多くは農林水畜産業の場であり、事故直後から農学者により多くの調査研究がなされました。本講義では、食の安全と農業環境に焦点を当て、農業の場における放射能汚染の実態とその対策のための試験研究で得られた知見を学びます。加えて、当該問題を市民とどのように解決してきたのか、科学者、行政、市民といったさまざまな人たち間でのコミュニケーションやその結果としてどのような解決がなされてきたのかについて、ゲストスピーカーを招いてともに学んでいきます。受講者は、本講義を通じて、農業環境における放射能汚染の実態把握と放射能汚染からみた食の安全確保への取り組みを理解することが期待されています。さらに、当該事故と同時代を生き、今後世界を舞台に活躍が期待される受講者諸君にとって、本講義が、当該事故を体験とともに語れる人材となる最初のステップとなることを期待します。なお、この講義は「福島復興学(仮称)」の支援により現場の方の話を聞く機会など設けています。
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