総合科目 D(人間・環境) 51313 A 51312 A 講義題目 授業の目標概要 物理的,人工的,社会的,どんな対象であれ,そこに望みの機能を工学的に実現する際, 物理情報システム工学 -あらゆる工学を計測・制御・認識で斬る- 1) 対象で生じる物理現象のモデリングと解析, 2) 計測による物理現象の本質の情報化, 3) 情報処理と制御による所望の機能の最適な実現 4) 情報の認識と実世界の理解, が重要となる.本講義は,駒場生にこの工学的方法論のエッセンスを講義することを目的とする.具体的には,以下の各項目に関し,最先端の事例を交えつつ講義する. 1)「物理情報システム」 物理系を用いたコンピューティング 近年の人工知能(AI)の進歩に見られる社会の一層の情報化は, 情報通信やコンピューティングの物量を劇的に増大させ,従来技術の限界を克服に向け,新たな形で物理を活用するコンピューティングの創出が期待されている.大学初年次までに学ぶ数学や物理学とコンピューティングの先端研究の密接な関わりを,具体例とともに学修する. 2) 「計算機の基礎」 Society 5.0を支える計算機科学 高度情報化の進展する昨今の社会では,物理世界と情報世界を橋渡しする高品質な計算機の存在は必要不可欠となっている.一言で高品質といっても,性能や応答性,消費電力・信頼性など様々なトレードオフ関係がある.計算機の三大要素である「CPU」「オペレーティングシステム」「プログラミング言語」を中心として,計算機科学の基礎を概説する.近年の潮流であるドメイン固有設計の考え方を交えながら,最適な計算機の構成方法について学修する. 3)「制御の基礎」 動きを設計する制御工学 対象を望み通り操るために理論的に体系化された制御工学は,機械,電気,情報通信,生物などへ応用可能な横断的学問である.本講義では,力学系,電気回路やロボットなどの物理システムを例として,制御において重要となるモデル化,システムの応答,およびフィードバック制御の基礎について説明する. 物理をエンジニアリング 講義題目 授業の目標概要 物理学とエンジニアリングは互いに切っても切れない関係で発展して来ました。産業革命に刺激されて発展した熱力学、電磁気学の方程式から生まれた電信技術、ドイツ鉄鋼業から生まれた量子力学、など歴史を繙くとその例には事欠きません。そして現代、その関係はどのようになっているのでしょうか? この講義では、身近だけれども不思議な現象を実際にお見せするところから始めて、その謎解きとその奥にひそむ物理を解説し、さらに現代科学技術との関係までのストーリーを下記の4つのテーマについてそれぞれ「読み切り」で示します。そして、物理がエンジニアリングに「応用される」というだけの関係ではなく、エンジニアリング自体が物理学を変革してゆく様子を皆さんにお伝えします。 1.超伝導 - 量子の世界からエネルギー革命へ 2.ナノサイエンス - オングストロームの世界を操る 3.光の物理学 - 光と原子の物理学―レーザーで原子を冷やす 4.理論物理学の挑戦 - 基礎方程式の力 時間割コード 時間割コード 開講 授業科目名 現代工学基礎Ⅰ 開講 授業科目名 現代工学基礎Ⅱ 担当教員 川嶋 健嗣 担当教員 沙川 貴大 所属 工学部 所属 工学部 水 5 木 5 曜限 曜限 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科 対象 1年 文科 理科 2年 文科 理科
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