2022Sシラバス
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初年次ゼミナール理科 教養学部(物理部会) 理学部 医学部 31648 木 3 授業の目標・概要 脳は神経細胞集団が電気的な信号をやりとりすることによって、高度な情報処理を行うシステムである。従って、神経細胞集団の電気的な活動の中には、様々な情報(視覚・聴覚・思考・感情・意図, etc.)が「暗号化」されていると考えることができる。脳の暗号を正確に読み取る方法(「デコーディング」と呼ばれる)を確立させることは、脳という情報処理システムを理解する上での一つの究極の目標と言える。この講義では、近年、急速に質・量ともに大幅に向上している脳計測データを実際に解析し、脳計測データから脳活動が暗号化している情報を、統計や機械学習の手法を使って読み取る方法論を学ぶ。 脳計測データは公開されているデータから自分が興味のあるデータを選ぶ。講義では、はじめにデータを選ぶために必要な、神経科学分野の論文の読解方法を学ぶ。次に、そのデータを解析するのに必要な、初歩的なプログラミング技術、統計、機械学習の基礎を学ぶ。はじめは既に報告されている解析結果の再現を行い、可能であれば自分なりに簡単なテーマを設定して、脳活動データの解析を行い、解析結果を報告することが最終的な目標となる。 講義の目標は以下である。 1.脳科学分野の論文を読み解く技術を学ぶ。 2.公開されているデータを探索し、活用する技術を身につける。 3.データ解析のための基礎的なプログラミング技術を学ぶ。 4.脳情報のデコーディングに必要な基礎的な統計、機械学習の方法を学ぶ。 5.自分なりの簡単なテーマを設定して、脳活動データの解析を行う。 31649 木 3 授業の目標・概要 脳の働き方と形作られるプロセスについて、研究の様子を知り、今後の進路を考える上での題材を得ることを目標とする。 31650 木 3 授業の目標・概要 ・概要 医学部では臨床の現場で経験する問題に立脚した研究を行い、その研究結果を臨床にフィードバックすることを目標としている。血液は、酸素の運搬、免疫、止血など、生体に必須の機能を幅広くカバーする臓器であり、造血幹細胞から多くの種類の血球が常に過不足なく産生されるメカニズム、正常造血細胞が白血病になるメカニズムといった血液領域の研究は、幹細胞から成熟した細胞が作られる仕組みや、がんの分子標的療法のモデルとして、多くの領域の研究を牽引してきた。この血液系をモデルとして、医学の現場で実際に行っているような問題の抽出、情報の検索と吟味、検討、発表を行い、今後研究者として必要になる技術の基礎の習得を目指す。 ・目標 目標 原著論文検索と論文からの情報収集を行い、基本的な論文検索と解読の手法を身につける。 グループワークを通じて、集団での問題設定・情報共有・議論・役割分担・プレゼンテーションができる。 脳の暗号解読方法 脳のでき方と働き方 血液内科学入門 大泉 匡史 鈴木 郁夫 正本 庸介

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