2022Sシラバス
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初年次ゼミナール理科 /Structural Performance and Utilization of 教養学部(物理部会) 工学部 教養学部(スポーツ身体運動部会) 理学部 31627 木 2 授業の目標・概要 目標1 数式を含む定理、法則について可視化を用いた説明の能力を身に着けること 目標2 定理、法則の意味を他者に分かるように伝える能力を身に着けること 目標3 授業で取り扱わなかった定理、法則については、自分の理解のレベルが自分で判断できるようになること。 高度情報化社会の中で、我々に求められる「知」の形が変化しつつあるということがしばしば語られています。一方、理系学問の骨組みであり、主要言語でもあるところの「数式」については、社会の中での受け取られ方にまったく変化が見られません。 高度情報化以前も以後も、一般社会の中での「数式」は、まったく意味不明なものであり、敬遠すべきものの代表格とされています。一方、その意味を理解するものにとっては、「数式」には深い意味があり、物理では世界観の一部をなしています。しかし「数式」の意味を理解していると自負している「専門家」はともすれば、本来の意味を超えて使ってしまいがちで、それが再び一般社会での敬遠傾向を強め不信を招いているようです。 このように、「数式」をとりまく状況は、社会の高度情報化の影響を今のところまったく受けていないように見えます。したがって、もし1年生の皆さんが、数式の意味を正確に他人に伝達する能力を 身に着けたとすれば、それは今後の皆さんの人生にとって、大きな武器となる可能性があります。言い換えれば、AIでは代替できない仕事が出来るようになる、ということです。 この授業では、数学の定理や物理法則をテーマとして選び、それを他人に分かるように説明する方法を皆さんに考えてもらいます。その際「可視化」が重要な方法となりますので、多少のプログラミングが必要になります。もちろん「可視化」以外の視点も必要になるでしょう。 31628 木 2 授業の目標・概要 歴史的木造建築を対象とし、その構造性能と活用事例について学ぶ。 木造建築の様々な要素や接合部について、講義と大学院生をまじえた演習形式で学ぶ。 /The objective of the course is to understand the structural performance of historic timber architecture and to learn the examples of existing hitsoric architecture in use. Examples of strcutrual elements and joints are introduced through lectures and excercises with graduate students specializing in the field. 31629 木 2 授業の目標・概要 【授業の概要と目標】 私たちの生命活動及び行動において、様々な身体運動のなかでもとりわけ歩行や走行(locomotion)はその基盤となります。本ゼミナールでは、歩行や走行が脳を含めた生体のどのような仕組みにより発現し、調節されているのか、また、外部環境とどのように相互作用し、協調しているのかについて、実際の実験と観察を交えながら学習していきます。グループ内で討議を行い、「参考資料及び文献の収集」、「問いあるいは仮説の設定」、「研究方法の設定」、「論述の組み立て」などのアカデミックスキルを学びます。それらの内容はゼミナール時間中にプレゼンテーションします。これらを通して、仮説から結論に至るまでの科学的な思考における基礎的な能力の習得を目指します。 【学術分野】神経生理学、運動生理学、計算論的神経科学、バイオメカニクス、ロボティクス 31630 木 2 授業の目標・概要 高校における微分や積分の単元では,まず極限の概念を学びます.その際の極限の定義は,「限りなく近づく時」といったやや曖昧なものです.ニュートンやライプニッツが微積分学を創始した際も極限の扱いはそのようなものでしたが,その曖昧さ故に間違った結論を導いてしまうこともありました.19世紀に入るとこれらを克服するためにより厳密に極限や実数の概念を定義する試みがなされ,長い議論の末に最終的に「ε-δ(イプシロン-デルタ)論法」という形で極限の定義がなされました.19世紀中頃に生み出されたε-δ論法は,その後の数学の発展において他の概念に上書きされるものもなく生き残ってきたタフな概念で,今なお微積分学(解析学)の基礎として大学で学びます. このε-δ論法はすでに述べたとおり現代の解析学には必須な概念です.しかし,一方で特に学び立ての初学者に対しては悪名高い概念でもあります.その理由として,定義が込み入っていて一見してわかりにくいからであると思われます.本講義の目標は,グループワークを通してこのε-δ論法を深く学び,理解することです.また,ε-δ論法だけでなく,「デデキントの切断」,および発展的な内容として「p進数」を扱います.デデキントの切断は,ε-δと同じく解析学を厳密に再構築する努力の上で生まれた概念であり,実数の厳密な定義を与えるものです.p進数は整数論的な問題に端を発して考えられた,実数とは異なる別の「数」の概念です. 本講義では,まず全体を小さなグループに分け,上で述べた三つのテーマの一つを深く掘り下げていき,最終的に班で一つの短い「講義」を作ることを行います.このような体験を通じて,テーマへの理解を深めるほか,文献・資料の収集法,グループによる共同学習の手法などについても習得することも目標とします. 数式の可視化・直感的理解・訴求力 歴史的木造建築の構造性能と活用 解析学の基礎 Historic Timber Architecture locomotionの科学 齋藤 晴雄 藤田 香織 柳原 大 阿部 紀行

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