初年次ゼミナール文科 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 本授業では、人の感情、記憶、思考などに関する心理学の諸側面に関し、自ら「問い」(テーマ)を見出して設定する。研究史の中で、どのようにその問いが検討されてきたか、文献レビューを行う。文献レビューでは、検索用語や検索期間などを設定した科学的な文献抽出の手法であるシステマティックレビューを行う。得られた文献リストから、必要なデータを抽出して表などにまとめ、メタ的な観点からデータが示す傾向性について考察する。 目標① システマティックレビューの方法を学ぶ。 目標②「問い」(テーマ)を設定し、心理学の論文の文献レビューからその問いを明らかにし、レビュー論文を執筆する。 課題の発見:自分なりの問い(テーマ)を見出す。文献レビュー:システマティックレビューの方法に従い論文を検索する。論文を読解して必要なデータを抽出し、表などに整理する。考察:先行研究の研究動向をメタ的な観点から捉え、これまでの研究の傾向性や残された課題、将来期待される研究などを議論する。 発表:研究成果をまとめて、他者に論理的に説明する。論文の作成:研究成果を論文にまとめる。 目標③ グループで学び合う。 研究の進め方や方法についてアイデアを出し合う。コミュニケーション能力を身に着ける。 【学術分野】心理・教育学 【授業形態】ディシプリン型 文献批評型 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 ・青年期は「疾風怒濤の時代」とも言われ、精神面での急激な変動が生じやすい時期である。 ・このゼミでは、青年期の人々を取り巻く心理社会的問題について調べ、発表し、まとめる作業を行う。心理学では18〜30歳程度の時期を青年期と呼ぶことが多いが、本ゼミでは13〜18歳の時期も青年期として扱うこととする。 ・青年期に生じてくる心理社会的問題の中には、心理的不適応のような臨床心理学的な問題も含まれるだろう。また、学校生活や対人関係を通しての成長など、教育心理学的な課題も重要である。さらに、青年期の人々をとりまく社会の在り方にも注目する必要があるだろう。このように非常に幅広い範囲から、短い時間でテーマを決めるのは難しいと思われる。そのため、あらかじめこちらで準備したテーマをいくつか候補として挙げる。基本的に、こちらで準備したテーマの中から興味のあるものを選び、調査・発表してもらうことになる。 テーマの候補 ・青年期における対人関係 ・学校における教師/教員と生徒/学生のより良い関係 ・発達障害に対するステレオタイプ ・就職活動と青年期の心 ・少年非行 ・社会の変化と「青年期」という概念の歴史的推移 ・調査と発表はグループで行う。何人のグループになるか(何組のグループが作られるか)は参加学生数による。希望としては4人〜5人1組。 ・いずれかのテーマに人数が偏った場合など、グループの人数の調整を行うことがある。 ・テーマ決めが重要であり、時間がかかると思われるので、調査前に教員とのミーティングを十分行うこと。 ・発表の方法など具体的な課題に関しては、石垣かTAとよく相談すること。 【学術分野】心理・教育学 【授業形態】ディシプリン型 フィールド型 心理学の研究動向―人の心の研究に関するシ31756 金 4 授業の目標・概要 【共通目標】 31780 金 4 授業の目標・概要 【共通目標】 ステマティックレビュー― 青年期の心理社会的問題を探究する 小澤 幸世 石垣 琢麿 教養教育高度化機構 心理・教育学
元のページ ../index.html#58