2022Sシラバス
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初年次ゼミナール文科 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 この授業では、参加者が日本倫理思想史の古典と向き合い、他の参加者と議論をする中で、自分なりの(自分勝手という意味ではない)「問い」を立て、それにもとづいて自らの論を展開できるようになることを目指す。参加者は、教科書として指定した相良亨編『日本思想史入門 第二版』(ぺりかん社、1986年)に抄録されている古典テクスト(ただし近代のものを除く)のうち一つを選び、それについて内在的に読むことに注意したうえで、解釈や考察を報告する。この報告をもとにクラス全体で議論を行う。議論の内容を踏まえつつ、また授業中に紹介された先行研究を適宜参照しながら、最終的に小論文をまとめる。 【学術分野】日本倫理思想史 【授業形態】文献批評型 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 フィールドで要領よく情報収集をし、オリジナリティーにとんだ「発見」を導き出すためには、一定のアカデミックスキルに従って「問い」を組み立て、論理的に「答え」てゆく必要がある。 この授業では、文化人類学というディシプリンにおいて育まれてきた「問い」の立て方を学びながら、自らの生活時間・空間をフィールドに見立て、情報収集を行い、オリジナルで、かつアカデミックに意味のある「問い」を立て、それに対する「答え」を導き出す作業を行ってゆく。 この授業で枢要な部分をなすフィールドワークは、日常生活の中で出会う場、空間、時間を援用しながら行ってみる。毎日乗る通学電車、好きな授業、部活動やサークル、アルバイト先、隣近所、SNS、行きつけのカフェ等が具体的には思い当たる。 こうした身近な生活時間・空間が、ちょっとしたアカデミックスキルや文化人類学的な視座を通して見つめなおすことにより、大きく「化ける」発見こそ、この授業を通して獲得してほしい事柄である。いまのところ、授業時間を使って皆でフィールドに出かけたり、特別な場を設けてフィールドワークをする予定はない。 自らの生活に埋め込まれている思わぬ「発見」は、地道なアカデミックスキルの獲得作業と先行研究分析により、かなり大きな確率で導かれることを理解してもらう。加えて、フィールドワークが、単なる量的な情報収集などではなく、人々との信頼関係や自らのフィールドへの持続的な働きかけにより、質的に大きく変わってゆくダイナミックな作業であることも理解してもらえるよう、個々の学生の継続的かつ積極的な参加を促したい。 【学術分野】文化人類学 【授業形態】ディシプリン型 & フィールド型 31719 火 4 授業の目標・概要 【共通目標】 31748 火 4 授業の目標・概要 【共通目標】 日本倫理思想史の古典を読む 日常生活の「当たり前」を再考する 長野 邦彦 関谷 雄一 文学部 文化人類学

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