2022Sシラバス
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初年次ゼミナール文科 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 丸山眞男という人物は、東京大学法学部で「日本政治思想史」を担当した教員としてよりも、所謂「戦後知識人」、或いは戦後民主主義の旗手として、その名を知られている(いた?)観がある。しかしこの授業では、そうした先入見からは自由に、彼が自らの本業である日本政治思想史の分野で著した論文を精読し、その思考の筋道を追跡してゆくことを目的とする(八十年前の論文ともなると、そこには今日もはや従い得ない前提に基づいた論述も含まれ得るから、もとより知識の摂取を目的に読むのではない)。併せて、法学や政治学の視点から前近代の日本を研究することの意味についても、考えたい。 【学術分野】法・政治 【授業形態】文献批評型 31742 木 3 授業の目標・概要 【共通目標】 丸山眞男を読む 酒井 智大 法学部

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