2022Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 時間割コード 全学体験ゼミナール 40273 S2 授業の目標概要 開講 夏版伊豆に学ぶ1 山、温泉、そして海。 自然と人の繋がり■全学体験ゼミナールを履修する場合は、必ずUTASでシラバスを参照し、本冊子には掲載されていない詳細な授業内容等を確認したうえで、履修登録を行ってください。 【注意】この授業は開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意すること。 ※基礎知識はあまり必要ない初級者向けの体験ゼミで、1年生に受講いただくことを意識している講義です。大学で学び始める1年時に受講することをお勧めします。このゼミでは、特別な装置や仕掛けに依らずに、ごくごくありふれたモノに気付き・学びを真摯に追求するものです。体験そのものも大事ですが、本ゼミでは体験自体よりも「学ぶ」ことにフォーカスします。文系・理系に関係なく、真剣に議論できることが受講生に求める条件となります。 ※成績公開が所定日後となる場合がある。 ※5日間の合宿スタイルのゼミを提供する予定であるが、新型コロナの感染状況によってはやむを得ず合宿スタイルを取りやめて、2回伊豆での日帰り+2回東京(弥生キャンパスないし駒場キャンパス)でのオンサイトでの実施に切り替えることがある。 【注意】受講希望者はシラバスを熟読のうえ申し込むこと。面倒くさいゼミであることをよくご理解ください。 【注意2】本体験ゼミは農学部が主宰するものであるが、農学部以外の学部に進学するつもりの学生にも知ってもらいたい農学分野のことを話題にあげる。文系学生にとってハードルが高いゼミにはしない。理系文系を問わず、日本の山林をどうするべきかに興味を持ってもらいたい、そして日本社会の行く末を考えるきっかけとしていただきたい。資本主義から半ば置き去りにされてしまった林業をこのまま放置して良いのか? そういったことを疑問にすら思わないことが当たり前になっていまいか。 山林が荒れて行くのを林業を再起動せずに止める手立てがあるのだろうか? 樹芸研究所と聞いて何する所?と思われただろうか。私たちは「樹芸」を樹に親しみ、樹を暮らしに役立て、樹を育むことを包含することと定義している。樹芸研究所が 開講する一連の体験ゼミ(通称:伊豆ゼミ)は「人の暮らしと生態系の関わり」を基調に、「樹芸」体験を盛り込んで、学ぶことの原点を見直すことに重きを置いている。現代社会において見えにくくなっている様々な「つながり」を意識の俎上にあげる構成をとる。「森林を観る」とはどういうことなのか。植生が違うとどういう違いが生じるのかなど、そんな「森林」に関する「?」を現物をそっくりそのまま見て、触って実感してもらいたい。理屈をこねまわすよりも、実物を見て「何をどう感じるか」ということを大事にする。 伊豆ゼミの舞台となる樹芸研究所と下賀茂寮のある伊豆半島は、その昔フィリピン海プレートに乗って海底火山が北上し、その海洋プレートが大陸プレートに潜り込む際に、本州に衝突して陸地となったという。猿人や原人がいた頃の話でそう古くない。また、日本においてフィリピン海プレートに乗る点で、他地域とは何か足元から違うような気分になってくる。少々こじつけに過ぎたかも知れないが、斯様に伊豆半島は海と縁の深い地である。伊豆半島は黒潮に突き出す格好であるので、その気候は海の影響を強く受ける。海はまた陸から注ぐ川の影響を受ける。本体験ゼミナールが目指すものは、伊豆半島の自然を満喫すること、その自然と人との繋がりを学ぶことである。基調テーマは「人の暮らしと生態系の関わり」。そこに「樹芸」体験を盛り込み、自分の手、足、目、耳、鼻など体全体を駆使して、おもしろく、楽しく学んでいただく。「海」といえば「泳ぐ」と短絡する向きもあろうが、このゼミはただ海で泳ぐようなゼミではない。少しアカデミックな視点を取り入れた海の楽しみ方や山の楽しみ方など、普段の講義では学べない様々なことを体験してもらうことにしている。本ゼミのメインディッ シュは薪炭林実習。何故、燃料革命なるものが興ったか、身をもって思い知った後、薪の素晴らしさを石窯にて存分に体験していただく。ふだん何気なく当たり前の様に使っているエネルギーのありがたさを感じられたらしめたものである。汗を流した後は、火山半島ならではの、東大印の天然かけ流し温泉につかりながら、プレートテクトニクスに思いを馳せるもまた良し。 本ゼミの特徴の一つと言える森林教育プログラム作成・実施するというアクティビティの存在も大きい。伊豆ゼミを体験した後に、皆で協力して体験プログラムの作成に取り組み、他のゼミ生を参加者に見立てて実施するというもの。プログラムを作る側に立つことで、体験ゼミの仕組みやゼミで何を伝えたいかといったことを、より実感を伴って理解することができよう。 「伊豆に学ぶ」に参加した者の多くは学びの原点回帰を体験できたような気分になる。果たしてそれは夢なのだろうか、はたまた幻なのだろうか。是非ご自身で確かめていただきたい。スタッフ一同丁寧に準備してお待ちしている。 講義題目 をまなぶ 担当教員 鴨田 重裕 所属 曜限 単位 農学部 集中 2 対象

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