1年 文科 理科 2年 文科 理科 S 時間割コード 全学自由研究ゼミナール 31571 授業の目標概要 全学体験ゼミ「伊豆に学ぶ」で初めて獣害を意識したという方には、もう少しじっくりと向き合っていただきたい。そ開講 獣害問題とは何の問題かS (自由自主の企画系ゼミ) 〜獣だけの話ではない。見えにくい防災問題や国土荒廃のれが獣害問題とは何の問題かということ。 もちろん、伊豆に学ぶの受講生ばかりではなく、獣害問題について考えてみたい、考える必要を感じる、重要なんだろうけどどこか他人ごとになってしまうという、普通の東大生に「皆で考える」場を提供するゼミにするつもりで居ります。 ただ考えるだけでなく、考えたことを交流させる「場」を学園祭に作ることを一つの具体的な目標とします。 本自由研究ゼミはこれまで、学園祭においてイノシシピザやイノシシソーセージの燻製を来訪者に提供する取り組みを通して、体験ゼミ「伊豆に学ぶ」で扱ったイノシシ被害の問題が南伊豆地域に存在していることを伝えてきました。 しかし、新型コロナ禍にあって、従前のスタイルで学園祭にて演示することができなくなりました。2022年Sセメスタも「新型コロナ時代版」として、獣害問題と向き合う機会を提供します。 講義タイトルにはあえて「獣害問題」と書きました。 なぜ、野生動物と人との軋轢が増しているのでしょうか。 「オオカミを絶滅させてしまったからシカやイノシシが増えている。他所から捕食者オオカミを再導入すればこの問題は解決する」 という話を耳にすることがあります。 オオカミの再導入で問題は簡単に解決するのでしょうか? 問題はそれほど単純ではないと思われます。 オオカミを再導入する前に、なぜ日本人はニホンオオカミを絶滅させてしまったのかということにはしっかりと向き合う必要があるはずです。 ニホンオオカミと日本人との間に軋轢があり、その結果としてニホンオオカミを絶滅させることになったのであれば、他所から再導入するオオカミと私たちとの間に軋轢が生じないと考えるのは合理的ではありません。 「伊豆に学ぶ」シリーズでは、現代人を取り巻く様々な関係が希薄であること、それがために諸処に自分と様々な対象物や対象事象との繋がりに実感が伴わないこと、皆が当事者意識を持てないことが問題をさらに深刻化させているというとても重要な気付きを得られたと思います。 ゼミ中に得たその「感覚」も、そのまま放置すると、あっという間に風化してしまいます。それは実にもったいないことです。 本自由研究ゼミナールは、体験ゼミ「伊豆に学ぶ」とは少し違う角度から本件について考察を深めていきたいと考えています。違う角度とは何か?このゼミナールでは自律的に企画することにより、「伊豆に学ぶ」とは違った視点得て、発信することを通して深く考える力や行動する力を涵養してもらいたい。 この自由研究ゼミの目標は「獣害問題」の解決策を提案することではありません。 複雑な問題に対して簡単に「解」を出そうとするのではなく、複雑な問題とじっくりと向き合うことを目標とします。 答えが出ないことと向き合うことは、東大生がもっとも不得手とすることかもしれません。 大学入学試験では、正しい解を素早く出すことが求められるので、多くの東大生はその手のことは得意でしょう。 皆さんが社会に出てから向き合うことは、一筋縄では行かないことが多く、最短距離で正解に直行する思考方法はあまり役に立たないかも知れません。 答えが出せない複雑な問題は、うまく避けて通ればよいのでしょうか。 新型コロナ禍により宿泊を伴う実習がままならない状況にあります。 本ゼミでは日帰りで、南伊豆を訪ね、獣害の現場を視察し、罠を作り、仕掛けてみます。せっかくなので手作りイノシシソーセージを試食していただきましょう。 従来は、東京大学体験活動プログラム「伊豆の体験活動 獣害編」によって ゆっくりと向き合う時間を取ってきました。 本ゼミではその一部分だけ掻い摘んで体験してもらいます。 さて、前述した様に、 このゼミでは五月祭・駒場祭に「獣害問題と向き合う」企画を打ち出します。 問題の本質が何であるのかを一緒に考えるきっかけを提供するのがこの企画の狙いです。 Sセメスタ開始後すぐに五月祭(5/14ー15)があります。 駒場祭ではゼミの先人が用意してくれた企画に合流していただきます。 君たちの本番は次の駒場祭です。 2022年の駒場祭企画を好きなように創作していきましょう。 ※受講人数:10人を上限とする ※講義の目標:自主・自律に動けるようになること。様々な問題を他人ごとにしない気分を身に付けること。学園祭企画を立ち上げること。 ※講義:駒場で対面4回のほか、希望があれば南伊豆で獣害の現場視察や罠作りなどの体験をおこなう。 ※学園祭に自分たちの企画を出展することを目標とする ※ガイダンスはオンライン(zoom)で行います。 ・参加希望者はizu.seminar(アットマーク@)gmail.comまで、氏名・学籍番号を知らせてください。 ・件名を「自由自主の獣害問題ゼミ」としてください。 講義題目 連環〜 担当教員 鴨田 重裕 所属 農学部 曜限 単位 対象 集中 2
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