2022Sシラバス
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1年 文科 理科 2年 文科 理科 金 5 1年 文科 理科 2年 文科 理科 S 1年 文科 理科 S 2年 文科 理科 時間割コード 時間割コード 時間割コード 総合科目 E(物質・生命) 31418 S1 講義題目 授業の目標概要 31113 講義題目 授業の目標概要 31114 講義題目 授業の目標概要 開講 開講 開講 ケミカルバイオロジーⅡ(生物系薬学からみたケミカルバイオロジー) 医療が発達したといわれる現在においても、治療が難しいあるいは治療手段すらない病気が多く、これらの疾患に対する新しい医薬品の開発・創製(創薬)が切望されています。創薬の出発点は治療標的の同定、すなわち病気の鍵となる標的分子の発見とその作用機序の解明にあります。この理解に基づき医薬品の候補となる化合物(低分子有機化合物から生体高分子までを含む)を探索し、安全かつ有効な医薬品が開発されていきます。こうした研究には、「化学的観点あるいは化学的手法を用いて生命現象を解明すると同時に、生体機能を制御する学問分野」であるケミカルバイオロジーの視点が極めて重要です。 病気は身体の中で日常的に営まれている正常な生命活動の破綻により惹起されます。つまり病気の理解のためには正常な生命活動のメカニズムを十分に理解することが不可欠です。実際、生命科学研究の進展により新しい病気の発症機構が次々と明らかになっており、生命科学研究の最先端が薬学研究のフロンティアでもあります。本授業科目では、ケミカルバイオロジーの視点から、生物系薬学分野での最先端の研究結果を織り交ぜながら紹介し、創薬への貢献について解説します。 量子技術と量子コンピュータ(アドバンスト理科) 「量子コンピュータ」この単語を聞いたことがあるだろうか。 近年、大学だけでなく、大企業やベンチャー企業までもが量子コンピュータの開発や応用を目指した研究を進めており、夢のコンピュータである量子コンピュータを使える世界が音を立てて近づいてきている.量子コンピュータが扱う量子情報を担う物理系は,分子や原子からなるものから,超伝導体の電気回路からなる人工的な素子まで様々なものが研究されてきた.この講義では,量子コンピュータが扱う量子ビットの基礎を学ぶ。また、授業の中ではIBM Q Experienceが提供する超伝導量子コンピュータ実機を使用可能なクラウドサービスを利用し、量子アルゴリズムを実際にプログラムし、量子コンピュータにて実行する演習を行う。また、授業の後半ではハードウェアとしての超伝導量子コンピュータの仕組みやその他の量子技術について解説する。 最終日の授業には、実際に超伝導量子コンピュータの研究をおこなっている実験室の見学をする。 pythonの記述経験や量子力学への知識の有無は問わないので、量子コンピュータ・量子力学に興味のある学生を歓迎します。 受講者数を20名程度に制限するので、ガイダンス時にレポート課題によって数学などに関する基礎学力の確認と量子力学への学習意欲に関する調査を行い選抜する。その結果、受講対象者をアドバンスト理科のホームページに掲載する。 物理学による生命の記述(アドバンスト理科) 「生命の神秘」を見たとき、それを物理学で説明できたならば、その「神秘さ」は失われてしまうでしょうか。あるいは、「物質の神秘さ」をもたらすでしょうか。皆さんの答えがそのどちらであったとしても、生命現象の根底には数多くの物理法則が存在しています。例えば、細胞運動ではタンパク質溶液の液体-固体相転移(ゾル―ゲル相転移)やタンパク質の反応拡散波が鍵となります。また近年、細胞内ではタンパク質や核酸が会合し、膜を持たないオルガネラとして機能することが分かってきました。この現象は相分離と呼ばれ、その原理はドレッシングで生じる水・油の分離と同じものです。試験菅中でみられる相分離や相転移といった現象は、理論的に記述できるものの、少量かつ非平衡な細胞内での振る舞いとは異なる点も多くがあり、物理的に説明できない現象も多く存在します。こうした溝を埋めるべく、生物学と物理学が協力して研究を展開してきています。本講義では、物理学で説明できる(はずの)物質と生物の境界を明確化することで、現在の物理学で説明できる「物質の神秘さ」や説明できない「生命の神秘さ」を味わうことを目指します。そのため、物理学は得意ではないけれど好きな生物学を極めたい、あるいは、生物学は得意ではないけれど物理学を極めたい、という方を歓迎します。 本講義の前半では、ソフトという力学的性質の定義から、従来の気体・液体・個体とは異なるソフトマター全般の力学的性質について理解します。その後、生物細胞を題材に力学や熱力学、統計力学の知識を総動員しながら、生命を特徴付ける「生物の形、物質の移送、運動」といった現象について物理的に表現します。さらに、状況が許せば、物質である人工細胞と生細胞を実際に観察したり、マイクロキャピラリーと呼ばれる非常に細いガラス管やレーザーピンセットを直接操作する、生物らしさの体験も行います。 本講義では、議論やデモ実験を行うため、受講人数を20人程度に制限します。受講希望者が20名を超える場合には、ガイダンス後に基礎学力の確認と、生物学と物理学の複合領域への学習意欲に関する調査による選抜を行います。また選抜試験を行った場合、優3割ルールの適用外となり、成績は3割を超えて優を与える場合があります。 授業科目名 生物薬学概論 授業科目名 先進科学Ⅰα 授業科目名 先進科学Ⅲα 担当教員 一條 秀憲 担当教員 野口 篤史 担当教員 柳澤 実穂 所属 曜限 薬学部 所属 曜限 先進科学 金 2 所属 曜限 先進科学 金 2 対象 対象 対象

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