1年 文科 理科 2年 文科 理科 この講義の最大の目標は、伊豆ゼミ運営に関わる学生スタッフの育成と組織化である。学生スタッフとは一ゼミ生でありながら、伊豆ゼミをよく理解するファシリテーターとしてゼミにおいて自律的に活躍してゼミの目指すべき方向性を示す、伊豆ゼミの中核となる存在である。大役であればこそ、大きく成長する機会となるであろう。大役と聞いてちょっと尻込みする貴方・貴女へは、「できる様に育てるのがプラスの講義」「案ずるより産むが易し」と励ましたい。 この講義のもっと具体的な目標は、全学体験ゼミ「伊豆に学ぶ」の事前講義と事後講義を企画することである。その背景に、伊豆に学ぶへのより深い理解が重要であることは言うまでもない。 本講義「伊豆に学ぶプラス」は、伊豆ゼミの果実を確かなものにするために、真剣に考え・顧みて、議論することを大切にする。最近の若者を支配する「空気を読む」ことを強要するような雰囲気には、異を唱えたい。同じるばかりに気が行っては、自由にとことん議論して真に和するということがないのではないかと心配になる。和して同ぜず。色々な背景を背負った受講生同士が異なる意見を吐露し合い、むしろ意見が違っても大切に思っている根っこの部分が同じであったり共通性があったりすることに気付くこと、そういう仲間の存在のありがたさを知ることを実現する「場」を本ゼミに具現したい。受講生同士のつながりから、己と社会のつながりをいかに構築していくかを模索し、社会の一員として環境保全に取り組むべきと強く意識できることを期待したい。学生が主体となり、自由に学ぶ「場」を実現すること、それが全ての伊豆に学ぶシリーズに共通する理念であり、伊豆に学ぶプラス生が果たす役割である。総合大学ならではの面白さを追求したいと考えている。 A 1年 文科 理科 2年 文科 理科 A 時間割コード 時間割コード 全学自由研究ゼミナール 51323 授業の目標概要 【注意】この自由研究ゼミは一部分を対面で実施します。 51324 授業の目標概要 獣害問題に詳しい人向けのゼミではありません。獣害問題について考えてみたい、考える必要を感じる、重要なんだろ開講 伊豆に学ぶプラス 「感じる・考える・行動する」 サイクルの発動 南伊豆でSDGsを考える 開講 獣害問題とは何の問題か (自由自主の企画系伊豆に うけどどこか他人ごとになってしまうという、普通の東大生に「皆で考える」場を提供するゼミです。 ただ考えるだけでなく、考えたことを交流させる「場」を学園祭に作ることを一つの具体的な目標とします。 本自由研究ゼミはこれまで、学園祭においてイノシシピザやイノシシソーセージの燻製を来訪者に提供する取り組みを通して、体験ゼミ「伊豆に学ぶ」で扱ったイノシシ被害の問題が南伊豆地域に存在していることを伝えてきました。 しかし、新型コロナ禍にあって、従前のスタイルで学園祭にて演示することができなくなりました。2021年Aセメスタも「新型コロナ時代版」として、獣害問題と向き合う機会を提供します。 講義タイトルにはあえて「獣害問題」と書きました。なぜ、野生動物と人との軋轢が増しているのでしょうか。 「オオカミを絶滅させてしまったからシカやイノシシが増えている。他所から捕食者オオカミを再導入すればこの問題は解決する」という話を耳にすることがあります。オオカミの再導入で問題は簡単に解決するのでしょうか?問題はそれほど単純ではないと思われます。オオカミを再導入する前に、なぜ日本人はニホンオオカミを絶滅させてしまったのかということにはしっかりと向き合う必要があるはずです。ニホンオオカミと日本人との間に軋轢があり、その結果としてニホンオオカミを絶滅させることになったのであれば、他所から再導入するオオカミと私たちとの間に軋轢が生じないと考えるのは合理的ではありません。 「伊豆に学ぶ」シリーズでは、現代人を取り巻く様々な関係が希薄であること、それがために諸処に自分と様々な対象物や対象事象との繋がりに実感が伴わないこと、皆が当事者意識を持てないことが問題をさらに深刻化させているというとても重要な気付きを得られたと思います。ゼミ中に得たその「感覚」も、そのまま放置すると、あっという間に風化してしまいます。それは実にもったいないことです。 本自由研究ゼミナールは、体験ゼミ「伊豆に学ぶ」とは少し違う角度から本件について考察を深めていきたいと考えています。違う角度とは何か?このゼミナールでは自律的に企画することにより、「伊豆に学ぶ」とは違った視点得て、発信することを通して深く考える力や行動する力を涵養してもらいたい。 この自由研究ゼミの目標は「獣害問題」の解決策を提案することではありません。 複雑な問題に対して簡単に「解」を出そうとするのではなく、複雑な問題とじっくりと向き合うことを目標とします。 答えが出ないことと向き合うことは、東大生がもっとも不得手とすることかもしれません。大学入学試験では、正しい解を素早く出すことが求められるので、多くの東大生はその手のことは得意でしょう。皆さんが社会に出てから向き合うことは、一筋縄では行かないことが多く、最短距離で正解に直行する思考方法はあまり役に立たないかも知れません。 答えが出せない複雑な問題は、うまく避けて通ればよいのでしょうか。 新型コロナ禍により宿泊を伴う実習がままならない状況にあります。 本ゼミでは日帰りで、南伊豆を訪ね、獣害の現場を視察し、罠を作り、仕掛けてみます。せっかくなので手作りイノシシソーセージを試食していただきましょう。従来は、東京大学体験活動プログラム「伊豆の体験活動 獣害編」によってゆっくりと向き合う時間を取ってきました。本ゼミではその一部分だけ掻い摘んで体験してもらいます。 さて、前述した様に、このゼミでは五月祭・駒場祭に「獣害問題と向き合う」企画を打ち出します。問題の本質が何であるのかを一緒に考えるきっかけを提供するのがこの企画の狙いです。 Aセメスタ開始後すぐに駒場祭(11/21ー23)があります。駒場祭ではゼミの先人が用意してくれ企画に乗っていただきます。君たちの本番は次の五月祭です。 2022年の五月祭企画を好きなように創作していきましょう。 講義題目 講義題目 学ぶ) 担当教員 鴨田 重裕 担当教員 鴨田 重裕 所属 農学部 所属 農学部 曜限 単位 対象 集中 曜限 単位 対象 集中 2 2
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