1年 文科 理科 2年 文科 理科 水 5 冷戦終結後の約30年間、世界経済の基調は「グローバル化」であった。物とサービスの貿易を自由化し、知的財産権の保護水準を斉一化しようとするWTO協定が、1995年に発効した。製造業のサプライチェーンは全世界に延び、各国の国民経済は「フラット化」し、それでも残る国や地域の特色を現地で享受させる観光産業が隆盛となった。その間、わが国はこの変化によく対応できず、国際的地位は低下を続けた。 いまや、この基調が大きく変わろうとしている。それは何より、自由と民主主義を標榜する米国や同盟諸国が、中国の覇権に対して懸念を強めつつあることによる。グローバル化という長年の潮流も逆転する兆しが出てきている。いまや、「国境の復活」こそが時代のキーワードだと言ってよい。 担当教員(玉井克哉)は知的財産法・行政法を専攻する法学者であるが、この急激な変化を日々感じている。そして、そのかなりの部分が法的な面での変化として表れる。これは学問研究の対象であるのと同時に、関係する知識を着実に獲得する修練を経ておくことは、知的な生活を送るためには必須のスキルである。 演習という授業形式は、わが帝国大学が範としたベルリン大学(1810年創立)において、その実質的な創設者だったヴィルヘルム・フォン・フンボルトが始めたものである。学生と教師が、ともに学問共同体に所属するという立場から、一定の文書に書かれた意味を厳密に探求しようとするという点では、手法を共通にしている。なお、フンボルトの唱えた「教養」の理念を自らの理念として戦後に発足したのが教養学部であり、全学自由研究ゼミナールというのは、フンボルトの理念を体現する存在である。この演習は、その伝統を強く意識しつつ開講される。 A 1年 文科 理科 2年 文科 理科 授業の目標概要 本授業では,工学の教育への応用について学生が理解を深めることを目的に,EdTech(教育において活用する技術)や学習に関する知識を獲得し,最終的には自分たちになりに考えた新たな EdTech をプロトタイプと合わせて提案をしてもらいます. 授業は2部構成で,第1部「学習・教育に関する基礎知識を得る」では,EdTechに関する知識に加えて,学習観,アクティブラーニング,モチベーション,評価など学習に関する基礎知識と教育を提供する側である教員に関する基礎知識を学んでもらいます.その際,ただ話を聞く受動的な学習だけではなく,グループワークなどアクティブラーニングを交えて知識を獲得してもらいます.また,それぞれのトピックに合わせたEdTechのあり方についても検討してもらうことで,自分たちが開発・提案したいEdTechのイメージも持ってもらえるようにします. 第2部「EdTechを開発・提案する」では,まず既存のEdTechを各自簡単に調べてきてもらいクラス内で共有し,EdTechのイメージをより明確化して,各学生にアイデアを考えてもらいます.そのアイデアをベースにグループ分けを行い,プロトタイプを作ってもらい,中間発表,最終発表を行ってもらいます.ここで,グループではなく個人で取り組むことも許容します.また,プロトタイプを作ることから得られる学びは大きいため,実際に動作しないもの(モック)であっても良いので,プロトタイプを作ることは必須にします.できる人は,システムを組んでもらっても良いですし,最近はプログラミングなし(ノーコード)で開発することもできるので,そのようなサービスを活用してもらっても構いません.あまり推奨しませんが,最も簡単なプロトタイプ例としてはPowerPointでシステムの画面イメージを作るものが挙げられます. ここで,プログラミングの内容について授業する予定はないため,システムを動作する形で実装したい場合は,事前にそのような知識を学んでもらうか,授業と並行して勉強してもらえればと思います.細かなサポートはできませんが,参考情報を提示し,必要に応じてアドバイスはする予定です. 本授業では,学生と教員の対話,学生同士の対話から学べることが多いと考えるため,ペアワークやグループワークなどアクティブラーニングで学ぶ機会を多く作ります. また,本授業は,学部1,2年生向け授業「全学自由研究ゼミナール 新たなEdTechを提案しよう」,学部3,4年生向け授業「創造的ものづくりプロジェクトⅡ EdTechプロジェクト」,大学院生向け「創造性工学プロジェクトⅡ EdTechプロジェクト」として開講するため,学部学生から博士学生まで幅広く受講できます.学年が異なる学生との交流の場としても機能させたいと考えていますので,EdTechをキーワードに横と縦のつながりを作ってもらえればと思います. そして,本授業は,HACK THE CAMPUS の関連講義となっています.詳しくは HACK THE CAMPUS の Web ページ(https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/hack-the-campus/)をご覧ください. ------------------------------------------------------------------ ※このゼミは10月4日(月)6限(18:45~)Zoomにて 行われる工学部合同説明会への参加を予定しています。 ZoomのURLは後日UTAS掲示板のお知らせにて周知する予定です。 ------------------------------------------------------------------ 水 5 A 新たな EdTech を提案しよう 時間割コード 時間割コード 全学自由研究ゼミナール 51354 授業の目標概要 現代のビジネスは、激動の中にある。 51369 開講 「経済安全保障」をめぐるビジネス・政治・法 ~最前線の話題を一次資料によって検証する~ 開講 講義題目 講義題目 担当教員 玉井 克哉 担当教員 吉田 塁 所属 先端科学技術研究 センター 所属 工学部 曜限 単位 対象 曜限 単位 対象 2 2
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