1年 文科 理科 月 1 2年 文科 理科 1年 文科 理科 2年 文科 理科 月 1 1年 文科 理科 2年 文科 理科 月 4 時間割コード 時間割コード 時間割コード 総合科目 B(国際・地域) 50016 A 講義題目 授業の目標概要 本授業では、20世紀後半の重要な思潮であるポストコロニアリズムの主要なテキストを読んだ上で、21世紀になって、なぜこの思潮が後退し、その代りに広義の政治学(グローバリズムの政治学)が興隆してきたのかを考えます。私は前者にも後者にも批判的です。前者の場合は、不可知論に陥りがちで、結局は北米やヨーロッパの英語文学研究の枠組みを越えられなかったと考えています。後者の場合、その出自は、西洋中心主義であり、この亡霊が完全に払しょくできたかというと、できていないと思います。ただ、植民地主義は、人種差別とともに、国家建設や開発主義でもあり、単純に西洋中心主義を論拠として全否定はできません。ですので、グローバリズムの政治学の最近の業績をどう評価するのかは、正直なところ、迷っているところです。他方、20世紀から21世紀の時代、つまり近代植民地から国民国家の形成を一つの時代区分で捉えることを試みています。そのためには、グローバル・ヒストリーの立場から、これらの二つの思潮を繋げて再評価してみることが必要ではなかろうか、と。このような観点から、この授業を開講することにしました。なお、日本語業績を主とする研究者は、本講義では扱いません。英語学知の批判をやってみたいと思うからです。 本授業では、フランツ・ファノン、ラナジット・グハ、ガヤトリ・スピヴァック、エドワード・サイードといった人々のポストコロニアリズムの古典を読み、その後に80年代以降に盛んに論じられたベネディクト・アンダーソン、パルタ・チャタジー、スティーブン・クラズナーといったグローバルサウスの国家建設を論じた議論を検討します。その上で、大前研一、デイヴィッド・ヘルド、ダニ・ロドリック、ウルリッヒ・ベックらのグローバリゼーションをめぐる左右の立場を確認します。最後に、ダグラス・ノース、ウィリアム・マクニール、ニーアル・ファーガソン、フランシス・フクヤマ、ダロン・アセモグル/ジェームズ・ロビンソンといった人々の、国家(制度)と政治に関する論説を検討します。この最後のものを「グローバリズムの政治学」と捉えています。第13回目では、この一連の流れを受けて、私の専門であるアメリカ植民地期フィリピンの研究の21世紀的な意義を考えてみたいと思います。 歴史は多様であり、様々な見方があります。最近話題のものは、人種やエスニシティに焦点を置くものです。これらの論点は極めて重要ですが、本授業では、国家という古典的なテーマを中心においています。「歴史と文化」というタイトルについての弁明としては、冷戦後において、ナショナルなものからグローバルなものになるに関心が移るにつれて、「文化」を研究する意義を問い直すものになります。 51428 A 講義題目 授業の目標概要 文明の誕生から大唐帝国にいたるまでの中華文明の多元性、多様性を東部ユーラシアの枠組みの中で体系的に理解できるよう講義を中心に学ぶ。中華文明の歴史に対する基礎知識を習得するとともに、それを東アジアや東部ユーラシアとの関わりにおいて理解し、近年の発見や研究による新しい見方について知る。 51429 A 講義題目 授業の目標概要 本講義では、イスラーム社会の歴史的多様性に焦点をあてることにより、「イスラーム世界」とは何かについて考える。現在、世界人口の2〜3割を占める18億人がイスラーム教徒(ムスリム)と見積もられているが、その歴史をひも解くと、「イスラーム」や「ムスリム」の実態は、地域や時代によって千差万別であったことが明らかとなる。西アジア、東南アジア、中央アジアから中国、北・東アフリカ、インド、ヨーロッパなど、歴史的に見てもムスリムが暮らした地域は世界中に広がっている。このようなイスラーム社会の歴史的多様性を理解することは、将来、文学部に進学し歴史研究や思想研究を志す学生はもちろんのこと、国際社会の一員として生きるすべての学生にとって意味あることであろう。 開講 授業科目名 歴史と文化 開講 授業科目名 歴史と文化 開講 授業科目名 歴史と文化 ポストコロニアリズムから「グローバリズムの政治学」へ:冷戦後のグローバルサウスをめぐる思潮 中国古代史論 歴史の中のイスラームとその社会 担当教員 岡田 泰平 担当教員 佐川 英治 担当教員 守川 知子 所属 歴史学 所属 文学部 所属 文学部 曜限 曜限 曜限 対象 対象 対象
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