2021Sシラバス
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31476 火 3 授業の目標・概要 【授業の概要と目標】 生命現象はどの階層で切り取っても複雑ですが、時に大胆な単純化を行ったモデルによって、現象の多くの性質を説明できてしまうことがあります。もちろん、このようなアプローチも万能ではありません。しかし、単純化したモデルで説明できることとできないことを峻別することは、モデルに導入された理解やアイディアの適用範囲を明確化するうえで重要です。またこのようなアプローチは生命現象に限らず、複雑な事象を相手にする際、大いに役立つと思われます。 この初年次ゼミでは、何らかの生命現象を取り上げ、その現象の性質や法則を記述するモデルを調べ、理解し、最終的にはモデルを自ら構成することを目指します。さらに、そのようなモデルを客観的に検証するための実験を立案し、希望に応じて、実際に実証実験を行うことも目指します。 これまで同じ題目のもとで2回初年次ゼミを行ってきましたが、受講した皆さんが取り上げた題材は、生命の起源、パターン形成、薬剤耐性、老化(テロメア)、ネットワークモチーフ、性の進化、ダンゴムシの行動、サンゴ生態系、神経伝達、意識など多岐にわたっています。今回も基本的に興味の近い人でグループを作り、その現象の本質を捉えるモデルを意識しながら、理解を深めることを目指します。 この授業の具体的な目標は以下のとおりです。 (授業の目標) ・様々な生命現象にみられる定量関係、定量法則について理解を深める。 ・実験や観察により明らかにされた生命現象の特徴をおさえ、その背景原理について自ら仮説やモデルを立て考えられるようになる。 ・自分の仮説を検証するための適切な検証実験を立案できるようになる。 ・自分のモデルをもとに、理論解析や数値シミュレーションを実行でき、新たな結果や予想を導くことができるようになる。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、物理/定量生物学、モデル化、実験、仮説検証、グループワーク 教科書 科学の技法:アクティブラーニングで学ぶ初年次ゼミナール理科 東京大学出版会 ガイダンス 私たちの生命活動及び行動において、様々な身体運動のなかでもとりわけ歩行や走行(locomotion)はその基盤となります。本ゼミナールでは、歩行や走行が脳を含めた生体のどのような仕組みにより発現し、調節されているのか、また、外部環境とどのように相互作用し、協調しているのかについて、実際の実験と観察を交えながら学習していきます。グループ内で討議を行い、「参考資料及び文献の収集」、「問いあるいは仮説の設定」、「研究方法の設定」、「論述の組み立て」などのアカデミックスキルを学びます。それらの内容はゼミナール時間中にプレゼンテーションします。これらを通して、仮説から結論に至るまでの科学的な思考における基礎的な能力の習得を目指します。 【学術分野】神経生理学、運動生理学、計算論的神経科学、バイオメカニクス、ロボティクス 尚、この授業では第5, 6, 9, 10回は、駒場キャンパスのkomcee west及び9号館において少人数グループでの対面授業となります。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 身体運動、歩行、神経科学、脳、筋骨格、問題発見・解決型 教科書 ガイダンス locomotionの科学 科学の技法:東京大学「初年次ゼミナール理科」テキスト 東京大学出版会 初年次ゼミナール理科 グループ3 1年 理一(7-8,11,13,15,17)理二三(9-10,14,19) グループ3 1年 理一(7-8,11,13,15,17)理二三(9-10,14,19) 時間割コード 31475 火 3 授業の目標・概要 (授業の概要と目的) 曜限 講義題目 生命現象のモデル化と検証 担当教員 若本 祐一 柳原 大 所属 物理 スポーツ・身体運動

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