2021Sシラバス
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総合科目 L 英語中・上級 40254 S2 講義題目 授業の目標概要 諸国民の工芸―Marcus B. Huish, Samplers & Tapestry Embroideries (1913)を読む リーディング主体の英語の授業ですが、扱う教材のテーマは、あー、皆さん、工芸、それも刺繍とか、ご興味ないですかね。19世紀イギリスのいわゆるアーツ・アンド・クラフツ運動は、芸術作品としての絵画や彫刻といったものに加えて、それ以外の美術や工芸の復権と発達を促進することで、近代社会の都市化と商品の粗製濫造に疲弊した人々の、QOL向上やらSAN値回復やらを目指す、といったものでしたが、その過程で、近代化の波に押されて衰退しつつあった、様々な職人技や伝統工芸が注目されることになりました。そういった流れで書かれた本をひとつ、このクラスでは、英語の読解教材として扱ってみようと、そういう趣向です。で、刺繍です。1913年出版の、マーカス・ボーン・ヒューイッシュ著、『刺繍見本とタペストリ刺繍』。 百年以上前の英語ですが、どうぞご心配なく。たしかに、古くて格調高い文体で、現代人から見れば読みにくいと思うこともあります。ちゃんと読もうと思ったら、調べて、その上で解釈しなければなりません。また、内容も、古いうえにわりと専門的ですので、漫然と読んでも意味が分からないことも多いでしょう。ちゃんと読もうと思ったら、調べて、その上で解釈しなければなりません。たしかにそうなのですが、でも、このクラスが主眼とするのは、まさに、そこなのです。つまり、調べて、解釈する手法―科学的テキスト解釈。テキストをきちんと解釈する際には作法がありまして、それはそのテキストがどんなものだろうと同じです―教養英語の教科書だろうと、百年前の刺繍の本だろうと、千年前の修道院文書だろうと、です。そこをお伝えしたい。分からなくて当たり前、分からないときどうするか。そういう授業です。 時間割コード 開講 (クラス指定ターム型) 授業科目名 英語中級 担当教員 堀越 庸一郎 所属 曜限 英語 水 3 対象 1年 文一二(16)文三(10) 理一(13,25,37)理二三(19)

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