2021Sシラバス
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基礎科目 人文科学 基礎科目 人文科学 時間割コード 鈴木 貴之 30172 S 哲学の根本問題から哲学とは何かを考える 講義題目 授業の目標概要 哲学の根本問題の多くは、古代ギリシア時代から論じ続けられているものです。しかし、哲学という学問には、その時代から大きな進歩がないようにも見えます。このことは、哲学の問いは無意味な問いであることや、それらは別の方法で探究した方がよいことを示唆しているのでしょうか。そうではないかもしれません。哲学の根本問題は、われわれが当然成り立つと考えている一連の事柄がじつは両立不可能だということや、一見説明できてあたりまえの事柄にじつはきちんとした説明を与えることができないことを明らかにするものだからです。哲学の根本問題は、われわれの常識的なものの見方には重大な問題が潜んでいることを示しているのかもしれないのです。 この授業では、哲学の根本問題のいくつかを題材として、哲学とはどのような学問なのか、哲学の問題は他の学問が扱う問題とどのように異なるのか、哲学の問題に正解はあるのか、といったことについて考えていきます。 時間割コード 30592 S 哲学Ⅰ 哲学の根本的問い 講義題目 授業の目標概要 わたしたちの誰もが一度は向き合わざるをえないであろう「哲学の根本的問い」の幾つかについての考察を展開していきながら、関連する哲学史上の古典的テクストを紹介し、受講生の皆さんの今後の哲学的思索の厚みが増すようにお手伝いしたい。 考察の出発点は、わたしたちの日常生活である。まずは、各々の「わたし」が、生活の現場において遭遇するさまざまな問題に対処しながら生きる日常の基本構造を振り返ってみよう。そのうえで、「知の根拠」「行為と自由」「人格と倫理」「真理と価値」「生の意味」といった事柄をめぐる哲学の基本的な問いを、具体的に展開していきたい。 実のところ、「哲学」とは、何ら特別なものではない。わたしたちは、さまざまな問題に忙しく対処しながら生きる日常のなか、ふと立ち止まり、「いったい自分たちは何をやっているのだろう? こうしたことはいったい何を意味しているだろう?」と問い直さざるをえなくなることがあるのではないか。わたしたちは、走ってばかりはいられない。走るにしても、走ることの意味を問わざるをえない。その問いとともに始まるのが、急ぎ足で前進することとは異質な「哲学」の時間なのである。この営みには、人間の歴史と同じくらい古い歴史がある。人間は、人間であるかぎり哲学する。 さあ、君も立ち止まって考えよう。 開講 授業科目名 哲学Ⅰ 開講 授業科目名 担当教員 担当教員 古荘 真敬 所属 哲学・科学史 所属 哲学・科学史 月 3 水 1 曜限 曜限 対象 1年 文科 2年 文科 対象 1年 文科 2年 文科

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