2020Sシラバス
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初年次ゼミナール理科 31525 授業の目標・概要 (授業の概要と目的) 31534 授業の目標・概要 <概要> 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、物理/定量生物学、モデル化、実験、仮説検証、グループワーク 教科書 ガイダンス 生物学の歴史を振り返ると、メンデルの遺伝の法則に代表されるように、現象を担う「もの」の実体が理解されるより前に生命現象自体の「こと」としての定量的関係や法則性がまず理解され、その背景原理の解明につながった事例が多くみられます。近年になり、計測技術の進展も相まって、生命科学の研究では、定性的な実験データだけでなく、定量的なデータが多く得られるようになってきています。その結果、これまで物理学で主に行われてきたような、理論モデルの予言と実験結果の厳格な定量比較により、モデルや仮説の妥当性を厳しく検証し「こと」としての生命現象の本質に迫る研究が実現しつつあります。 そこで本授業では、グループワークや文献紹介、モデル構築や実験を通して、生命現象にみられる定量関係、定量法則について理解を深めるとともに、自ら新たな仮説をモデルとして表現し、その妥当性を評価したり、自ら仮説を検証する実行可能な実験を立案・実行できる能力を養うことを目指します。 この授業の具体的な目標は以下のとおりです。 (授業の目標) ・様々な生命現象にみられる定量関係、定量法則について理解を深める。 ・実験により明らかにされた生命現象に対し、その背景原理について自ら仮説やモデルを立てられるようになる。 ・自分の仮説を検証するための適切な検証実験を立案できるようになる。 ・自分のモデルをもとに、理論解析や数値シミュレーションなどにより、自ら結論や新たな予言を導くことができるようになる。 ・生命現象を「もの」の観点から知るだけでなく、「こと」として捉える観点を身につける。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 受精・卵割による新たな生命の誕生は、異形配偶子形成を行う生物に普遍的な生命現象である一方、生物種によって驚くほどの多様性も示します。 本ゼミナールでは、まず受精に関連するキーワードを含む一般のニュース記事(過去1年分)の中から興味をもったものを選び、内容について科学的に説明するためのグループごとの調査・発表を通して受精についての普遍的な知識を得ます。 その後、その記事の元となった学術論文について調査・発表を繰り返す過程で、受精過程が多様であることにどのような意義や利点があるのか(あるいはないのか)、私たちヒトを含む哺乳動物の受精・発生にはどのような特性があるかについて議論を進め、理解を深めます。 <目標> ・教科書的な知識を丸覚えするのではなく、それがどのような観察結果や実験結果から導かれたものであるかを理解する。 ・「まだわかっていないことは何か」を意識しながら学び、科学的課題の設定や仮説の立て方とその検証方法について知る。 ・人にわかってもらうためのプレゼンテーション技術の基礎を身につける。 初年時ゼミナール理科の評価方法によって評価します 成績評価方法 授業のキーワード 生命科学、受精、繁殖、哺乳類、生殖医療・再生医療 教科書は使用しない。/Will not use textbook 教科書 ガイダンス 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 科学の技法:アクティブラーニングで学ぶ初年次ゼミナール理科 東京大学出版会 118教室 K201 木 3 木 3 生命現象のモデル化と実験検証 哺乳類の受精・卵割の特性 若本 祐一 大杉 美穂 物理部会 生物部会

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