2020Sシラバス
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初年次ゼミナール理科 31475 31517 31542 授業の目標・概要 化学のブレークスルーに学ぶ(1) (無機化学・物理化学編) では、工学部応用化学科で現在 精力的に研究が行われている無機化学・物理化学系の世界最先端のトピックをとりあげ、その研究がもたらした各分野のブレークスルーを学びます。本講義では、無機化学・物理化学をベースにした材料開発について、基本原理から実際の研究の様子、応用展開に至るまでを論文輪読、文献調査およびそれらに携わった研究者達の話の中でより身近に感じ、学ぶことができます。主に、触媒、電池、機能性ナノ材料、蛋白質などを題材にして、これらの研究がどのように生まれ、どのようなブレークスルーがあったか、また、これらの研究やその応用展開が現在どのように社会の役に立っているのかを、ゼミナール形式の授業で、分かりやすく学ぶことができます。また、実際の研究現場を見学することで、最先端の研究がどのように生まれるか、どのように行われているかを体験していただけます。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 応用化学、無機化学、物理化学 教科書 ガイダンス 授業の目標・概要 人類は有史以来、食料を効率的に生産することに多大な努力を払い、様々な植物、畜産物、そして水産物のdomesticationを成し遂げてきました。世界規模での人口増加が予想される現在、効率的食料生産技術開発の重要性はますます増加していくと予想されます。 一方で、このような効率性食料生産技術に起因する様々な問題も顕在化しています。例えば、高密度環境での生産は病原体の伝搬が起こりやすく、また生産対象生物の移動に伴う病原体の移動は、感染症の拡大をもたらします。人工飼育条件下で与えられる人為的な餌が、生産対象種の健康に影響を及ぼす例も知られています。 『食』は人類が生きていくためには必須な存在です。そのため、人類社会の持続的発展には、食料生産技術に関連する課題への解決も求められることになります。 本講義では、農学と獣医学の専門家が担当します。穀物等の食料や畜産物を中心に、“健康”に関連するトピックごとに考えていきます。講義の中では、関連する資料に基づいてグループディスカッションを行い、討議を通じて問題の理解と課題解決への道筋を探っていきます。 講義の一部で、実際の食料生産・供給現場を訪問することで、食料を安全に提供することに対してどのような取り組みを実施しているか、また、それが限りなく完全に実施されるためには、どのような仕組みを取り入れているか、また、規制当局の関与についても学んでいきます。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、農学、食料生産、健康、科学プレゼンテーション、ディスカッション 教科書 ガイダンス 授業の目標・概要 がん・免疫疾患・感染症・神経疾患などの疾病を克服し、健康で長生きできる社会を実現するためには、疾病の原因となる感染源や遺伝子変異を同定するとともに、動物モデルなどを駆使しながらその異常と病態発症・進展における分子メカニズムを解明することが極めて重要です。そして、得られたデータを新しい予防・診断・治療法の開発へと発展させていく必要があります。私達の医科学研究所では、最先端のゲノム編集技術を用いた動物モデル開発や膨大な患者サンプル等を使用した実験的基礎医学研究から、基礎実験データを臨床に活かすためのトランスレーショナルリサーチ、さらにはAIやスパコンを駆使した高度な数学的手法によるデータ解析、そして様々な疾患を予防するためのワクチン開発など、基礎から応用までを包括的に統合する体制で医科学研究を推進しています。 本ゼミナールでは、グループ学習を通して、まず(1)我々の健康を脅かす感染症とはどのようなものかについての理解を深めるとともに、(2)その原因を解明し対処法を構築する上で必要不可欠である動物モデルの樹立方法について学んでもらいます。さらに、(3)得られた基礎医学情報を如何にして応用に結びつけていくかについてワクチン開発を題材として皆さんと考察していきます。その過程で、医科学研究の持つ自然科学的な側面にとどまらず、ヒトゲノム編集は許されるのか?動物のヒト化はどこまで許容されるか?といった倫理的問題、および医療の安全性と危険性はどのようにバランスを取ればよいのか?反ワクチン運動はなぜ起こるのか?といった社会的な側面からも医科学研究の現状について議論を深めていく予定です。 開催場所 通常は駒場キャンバスで実施します。個別授業に移る前の4月後半、あるいは5月前半の一コマ(医科学研究所の施設の都合上、授業が予定されている日時とは異なる場合があります)を医科学研究所の施設見学(スパコン、実験施設等)とします。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 問題発見・解決型、医科学、感染症、ゲノム編集、動物モデル、ワクチン開発 教科書 ガイダンス 科学の技法:アクティブラーニングで学ぶ初年次ゼミナール理科 東京大学出版会 科学の技法:東京大学「初年次ゼミナール理科」テキスト 東京大学出版会 E35教室 K302 K401 火 3 火 3 火 3 化学のブレークスルーに学ぶ(1) (無機化学・物理化学編) 多様化する食と安全性について 疾患克服を目指した医科学研究の実際 ―疾患の分子病態から予防、診断、 考えてみよう 治療法を考える― 齊藤 圭亮 関澤 信一 石井 健、小沢 学 工学部 農学部 医科学研究所

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