木 2 初年次ゼミナール理科 31514 授業の目標・概要 地球上には記録されているだけで200万種近い生物がいます。私たち人類はただ1種の生物に過ぎないことを考えれば、驚くべきことです。私たちの暮らしは、一見こうした生物たちとは無縁のように感じられるかもしれませんが、決してそうではありません。衣食住に代表される日常は、実は生物の多様性に支えられているのです。ところが、ここ50年位の間で生物の多様性は著しく減じています。このままのペースで進むと将来は大量絶滅の時代を迎えることになります。そうならないために、私たちは、生物多様性が維持されている仕組みを解き明かし、生物がもたらす恩恵を様々な観点から理解する必要があります。こうした理解が進めば、生態系や生物多様性を保全し、持続的に利用しようというモチベ―ションが高まるはずです。このゼミでは、生態学を専門とする教員と、生物工学を専門とする教員がコラボし、生物多様性のしくみや機能を皆さんと考えていきます。 全体構成は2つのユニットからなります。ユニット1では生物多様性の一般書を題材に、各グループで課題を設定し、文献調査などを通して本の内容を発展させたプレゼンテーションを行います。ユニット2では、教員との対話的なレクチャーを通して、生物の機能を工学的に考察し、最終日に生物の機能を参考にした機械を提案していただきます。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 とくに出席と積極性などを重視します。 次の教科書を使用する。/Will use the following textbook 書名 著者(訳者) 東京大学教養教育高度化機構初年次教育部門・増田建・坂口菊恵編 出版社 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31529 授業の目標・概要 「溶液」という言葉を聞いた時に、「溶媒」としては水を真っ先に思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、少し視野を広げると日常生活でも水以外の溶媒、特に有機溶媒が使われていることに気づきます。また、産業界では目的に応じて多種多様な有機溶媒が使用されています。溶媒の選択は、目的を達成するための化学的な効率に基づくはずです。しかし、化学的な効率を理解するためには、どのような分子間相互作用が重要なのか、どのような分子構造がどういう化学的性質につながるのか、化学的性質を評価する適切なパラメータがないか、など化学的な理解を深める必要があります。また溶媒の選択には、化学的な効率のみならず、毒性や経済性など、さまざまな要因も影響しているはずです。 この授業では、さまざまな有機溶媒について、どのような用途に用いられるのか、どのような性質があるのか、なぜそのような性質を示すのか、などについて化学的観点を中心に、少人数のグループに分かれて調査•討論し、まとめた内容をプレゼンテーションします。この過程を通して、分子の構造と性質の関係といった化学の理解を深めるとともに、効果的なコミュニケーションやプレゼンテーションの方法を学ぶことを目的とします。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 31549 31469 成績評価方法 授業のキーワード 「問題発見・解決型」「論文読解型」、生物学、農学、生態系、保全生物、生物機械工学、バイオミメティックス 教科書 ガイダンス 成績評価方法 授業のキーワード 議論•調査•発表、化学、分子、物性、分子間相互作用 教科書 ガイダンス 授業の目標・概要 古代ギリシャの哲学者たちが 「万物の根源・原初的要素は何者か?」と問い,「土・水・空気・火」と答えた数千年前から,素粒子物理学は人類共通の興味の対象であり続けている.その深遠な問いに対する答えをみつけるために,研究者たちは実験的に検証をするための道具(加速器,検出器,計算機)の性能を向上させ続け,実験的データとして記録・解析し,新しい人類共通の知として成果をまとめ,再解釈してきた. この繰り返しにより,特に過去40年間,素粒子物理学の研究は急速な進歩を遂げ,素粒子の相互作用についての理解,初期宇宙に関する知見(科学的な推論を含む)を得てきた.「ヒッグス粒子の発見」は,2012年夏に成し遂げられた歴史的なイベントで,翌年,ノーベル賞が授与された.これをきっかけに,素粒子物理学は次の大きな問いに挑戦するスタートラインに立ったところである. これまでの素粒子物理学が理解してきた世界,そこで使われる道具の原理,今後 どのような問いがあって どのようなアプローチをかけていくのか? 授業中のやりとりを通じて,これらの事を理解し,また,それらのことが 意外と少数の基本原理から理解できることを実感できる様にしたいと思う. 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 期宇宙の疑問、(3) 素粒子物理実験の原理 授業中に指示をする。/Will specify at class time 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 授業のタイプ(「対話型」)、学術分野(物理/素粒子物理)、(1) 科学的で論理的な問い 推測 検証、(2) 素粒子物理・初教科書 ガイダンス 授業の目標・概要 橋梁と風力発電設備を例として、社会インフラシステムの計画と維持管理について、学習する。 成績評価方法 授業のキーワード 問題解決型、橋梁工学、風力発電工学、橋梁モニタリング・維持管理、風力発電賦存量・コスト評価 教科書 ガイダンス 橋梁は,国土/都市計画等から構造形式,コスト,環境影響,維持管理まで多様な観点から計画・架設され長期間にわたり供用される.多面的な検討に基づく橋梁の計画と維持管理を疑似体験し,考える. 風力発電は再生可能エネルギーの中で最も注目されており、現在多くの計画が進められている。実際の計画において不可欠となる賦存量とコストの算定について、現実的なプロジェクトの計画を体験することにより学習する。 初年次ゼミナール理科の評価方法によって評価します。 プリントを配布する。/Will distribute handouts 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 科学の技法:東京大学「初年次ゼミナール理科」テキスト 東京大学出版会 515教室 E35教室 K402 K301 火 1 火 1 火 1 生物の多様性と機能を考える ヒッグス粒子のみつけかた 社会インフラ構造物の計画と維持管理~橋梁と風力発電設備を例に 有機溶媒の科学 宮下 直 小島 達央 石野 雅也 長山 智則 農学部 化学部会 素粒子物理国際 研究センター 工学部
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