2020Sシラバス
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大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回目の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 この授業では、オリンピックの開催される2020年現在の東京という都市をめぐるさまざまな表象(representation)をリサーチし、私たちが生きる現在の東京がどのような都市であるのか、そして、東京はどのような思想的ポテンシャルを持っているのかを考える。そのために導きとして、磯田光一『思想としての東京』を講読し、その後、磯田の手法を参考にしつつ、グループに分かれて、各グループが東京に関するさまざまな表象(映画、文学、サブカルチャー、音楽、漫画等)をリサーチし、分析を行う。調査・分析の結果を討論しつつ、各自が小論文の形でリサーチの結果をまとめる。 【学術分野】表象文化論 【授業形態】フィールド型 文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 成績評価方法 授業のキーワード 東京、都市表象、カルチュラル・スタディーズ 授業中に指示をする。/Will specify at class time 教科書 ガイダンス 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 初年次ゼミナール文科 31749 水 2 授業の目標・概要 【共通目標】 31751 水 2 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回目の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標】 哲学はソクラテスの対話実践とともに始まったものであり、哲学とは対話そのものだと考えることができる。この授業では、哲学対話の特徴を学び、様々なテーマに関して哲学対話の実践を行うことにより、哲学的な思考の基礎を身に着けることを目標としている。 哲学対話は「ディベート」ではない。相手を議論によって打ち負かすことを目的とするものではない。また何らかの合意を得ることを目的とするものでもない。対話そのものが目的であり、そこから何が得られるのかは、対話に参加する参加者一人一人に委ねられている。共有できる前提があればそこから出発し、何を言うことができるのかを共に探っていく。また前提が共有できなくても良い。前提が異なることを明確化するとともに、互いに受け入れられない前提からどのような帰結が導かれるのかを確認することこそが対話の重要なプロセスである。対話の空間を共有する参加者が、自分たちがもっている前提を出し合い、その前提からどのようなことが言えるのかを探っていくことになる。 この授業では、哲学対話を次のような特徴を持つものとして考えている。 1. 自分の意見と他者の意見の共通点と違いを明確化する。 2. 多様な意見を尊重し、合意を目指さない。 3. その時々の対話において、利用可能な情報は何か、その情報をもとに何を議論することができるのかを確認する。 4. 権威や根拠のない前提に頼らない。 5. 前提を明確化し、論理的に可能な帰結を導き出す。 6. 論理的に導出することが不可能な帰結を放棄することが難しい場合には、なぜそれを放棄することができないのかを明確化する。 哲学対話のテーマとしては、抽象的なものと具体的なもの両方を扱う。参加者の希望を聞きながら考えていくが、例えば以下のようなテーマが考えられる。 (抽象的なテーマ)生きているとはどのような状態なのか/言葉とは何か/意識とは何か/意思決定とは何か (具体的なテーマ)人工知能は知性を再現していると言えるのか/麻薬はなぜ規制されるべきなのだろうか/民主主義は良い政治制度なのだろうか/地球温暖化とはどのような事態なのか/グローバリズムとは何か/人間が動物を利用することは正当化されるか/人はなぜ人を助けるのか 授業では、小グループに分かれて各テーマについてディスカッションを行う。 適宜、対話の参考になるような哲学者の議論や関連する分野の資料・情報を紹介する。 【学術分野】哲学・科学史 【授業形態】ディシプリン型 文献批評型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 哲学対話 教科書 ガイダンス K201 K301 哲学対話 思想としての東京 2020 石原 孝二 桑田 光平 教養教育高度化機構 教養教育高度化機構

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