2020Sシラバス
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初年次ゼミナール文科 31848 火 4 授業の目標・概要 【共通目標】 31448 金 1 授業の目標・概要 【共通目標】 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回目の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 UTASを参照 【学術分野】UTASを参照 【授業形態】UTASを参照 UTASを参照 成績評価方法 授業のキーワード UTASを参照 教科書 UTASを参照 ガイダンス 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。 「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回目の合同授業で学ぶ。 【この授業の目標・概要】 何が史料でどのように用いるべきなのか、背景や因果関係をどうとらえるかなどの歴史研究の手法と大学とは何かという問題を意識しながら、実証的に報告し、建設的に批判し、レポートを書く手法を学ぶ。具体的には1968~69年の東大紛争(主体的に参加した者にとっては「東大闘争」)を取り上げる。 東大紛争の発端は、医学部卒業生の無給インターン制度廃止を求める医学部生の運動である。 インターン制度に代わるものとして厚生省が提案した登録医制度に対しても反対運動 が起こり、これをめぐって行われた学生処分に抗議する 医学部生の一部と他大学の活動家学生が1968年6月に第一次安田講堂占拠を行う。大学当局は機動隊に出動を要請して講堂の封鎖を解除した。この機動隊導入に対して全学的な学生の怒りが巻き起こり、7月には第二次安田講堂占拠に至る。安田講堂を「解放講堂」として自主管理し始めた学生たちは自らを全学共闘会議(全共闘)と称した。10月にはすべての学部が無期限ストライキに入る。駒場では第八本館(現八号館)等が全共闘によって封鎖された。社会における東京大学という存在および東大生である自分自身に根本的な疑問を抱いた全共闘の学生は、大学当局との妥協を拒否し、1969年1月18・19日機動隊との安田講堂攻防戦に至った。同年の東大入試は中止される。一方で、日本共産党影響下の日本民主青年同盟(民青)を中心とする、「大学民主化」を目指す学生たちは、大学当局と交渉の末1969年1月10日に「確認書」を交わす。その後東大全共闘は全国の学園闘争との連携を強めたが、東大各学部では順次ストライキが解除された。 以上の過程は、ベトナム戦争、中国の文化大革命、1960年・1970年の日米安保条約改定・延長といった国際情勢を背景とする。そして、学内外の諸勢力、治安当局や管轄官庁、大学当局など様々な主体の意向が交錯して、東大紛争は進行する。諸主体の対立はしばしば暴力に発展し、暴力的な状況は男女学生の性別役割分担を強化することもあった。こうした事情から、東大紛争・闘争の過程に関して書かれる/語られる内容は、書く/語る主体や目的・時期によって大きく異なる。本演習では、東大紛争に関する様々なビラ・当局文書・新聞記事・回顧録等について、史料としての性格を意識しながら内容を読み比べ、何らかの論点(「問い」)を見出し、根拠に基づいて既存の歴史叙述を批判し、自らの発見を実証的に叙述することを目指す。 歴史は客観的に描くことが求められるが、担当教員の専門である日本史、特に近現代史を、日本で暮らしてきた人が客観的に描くことは困難である。しかし、それを実証的に描くことで解釈を異にする人々との具体的な対話の意義を高めることは可能であり、それが学問の力である。諸君に身近となる東大を舞台とし、大学のありかたや存在意義を争点として繰り広げられた紛争の歴史も第三者的に眺めることは困難かもしれない。しかし、そうであるが故に史料に基づいて実証的に論じることの意義が理解しやすく、また本学で学ぶことの意味を考える手がかりも得られるのではないかと期待する。 【学術分野】歴史学 【授業形態】ディシプリン型 出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。 教科書は使用しない。/Will not use textbook 第1回授業日に行う。ガイダンス教室については掲示板等で告知する。 成績評価方法 授業のキーワード 史料、東大紛争、東大闘争、学生運動、新左翼(ニューレフト)、安田講堂 教科書 ガイダンス UTASを参照 E42教室 119教室 歴史としての東大紛争 河合 玲一郎 鈴木 淳 教養教育高度化機構 文学部

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